. ページ25
.
『私いたら迷惑ですよね…』
拓「なんで？」
『……だって川西さん私のこと嫌いですよね』
以前JO1の中で誰がかっこいいかという質問に対して川西さんと答えれば素っ気ないむしろ嫌そうな反応をしていた気がするし、未だに苗字呼び、必要最低限の会話しかした事がない
さっきも私のこと頼らず自分の部屋行っちゃうし
私が気付かぬうちに失礼なことをしてしまったのだろうかと考えることもしばしばある
川西さんは少し黙ったあと口を開いた
拓「俺人見知りであんまり上手く人と関われへんっていうか…。むしろ好きやでAさんのこと」
『え？』
拓「え？あ、これはちゃうくて！いやちゃう訳でもないか…ちょ待って。せやからその…あの〜…これからもよろしくお願いします」
『こ、こちらこそ…』
そう言って川西さんと私はお互いに頭を下げた
今更かしこまったことをしているこの状況が少し可笑しいと思ったのは、川西さんも同じだったようで
拓「なにしてんねやろ」
『ですね』
と川西さんと目を見て笑い合える状況が嬉しかった
.
それから川西さんは何かを思い出したかのように目をパチッと見開いて「てか、ごめん。俺ゼリーめっちゃ食うてたわ。いる？」とスプーンで掬ったゼリーを持ち上げた
貰っていいの、これ
あれじゃん、これって…その…
拓「あ、俺の食べかけとか嫌よな。あーも、あかん。Aさん相手やと格好つかへんわ」
もう最悪やぁ…と言う川西さんの顔がさっきよりも火照っている気がするけど、それはきっと熱のせい
.
.
2日もすれば川西さんの体調はすっかり戻っていた
そんなある日、私が部屋でゆっくりしていると僅かに聞こえたノック音
ドアを開けるとそこにいたのは川西さん
『どうしたんですか？』
拓「この前はありがとうな。その……Aちゃんのおかげでよくなった」
『いえ私はなにも。川西さんが元気になってよかったです』
拓「あとこれ、この間のお礼ってか俺が勝手に食べたから」
『こんなに沢山嬉しいです！ありがとうございます』
拓「…っ！じゃあそういうことで。おやすみ」
袋いっぱいのゼリーを貰って喜んでいると、川西さんは少し頬を赤く染めて足早に自分の部屋へと戻って行った
というか川西さんに名前で呼ばれた…
テレビで観ていた人に名前を呼ばれると不思議な気持ちになるなぁ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 682人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニアちゃん(プロフ) - 匿名ボーイさん» とても嬉しいコメントありがとうございます！まだまだ続きますので更新を楽しみにして頂けると幸いです♡ (8月22日 18時) (
レス) id: 3974967ea4 (このIDを非表示/違反報告)
匿名ボーイ - コメント失礼します！とっても面白いです！いつも楽しみにさせて頂いています！ありがとうございます！ (8月22日 10時) (レス) @page32 id: 4d5241d02c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ニアちゃん
| 作成日時：2023年7月17日 7時
