36 ページ36
.
今日は映画を見に行くと決めている
あーちゃんを誘ったけど、そのアニメは知らんから行かん！ってきっぱり断られてしまった
確かにこのアニメ、マイナーなんだよなぁ…
映画を観る時はレイトショーと決めているから、今日ももちろんレイトショー
ネットで座席を選びささっと購入を済ませた
さすがマイナーアニメ、私の他に3人しかいない
ポップコーンとジュースを持って座席に座る
広い空間に3人は実質1人みたいなもんだ
映画が始まるまで少し時間があったので、お手洗いに行くことにした
お手洗いを済ませ、座席に戻ろうと階段を登っている時、私の隣に人がいることに気がついた
なんでわざわざ隣選ぶかなぁ…
最悪じゃん…
ん？
…ん？
……ん、やっぱり
「なんでいるの」
『ん？え！？なんでおるん！？』
「こっちが聞いてんのよ」
『映画観に来てん』
「それはわかってる。よりによってなんで隣なの」
隣の席に座っていたのは河野だった
私と同じく映画をめいっぱい楽しむ気満々のポップコーンとジュースのセット
『俺が買った時隣、空席やってん』
「私19時に買ったけど？」
『俺も同じやわ』
どうやら私たちは同時刻にチケットを買っていたようだった
こんな席空いてるのに、隣に並んで映画観なきゃいけないって…
今は色んな意味で集中出来そうにない
あと5分で開演だし、どうせ人は来ないだろうし、席を移動するために私は立ち上がった
『どこ行くん』
「席移動する」
『あかんよ』
そう言って河野は私の腕を掴んだ
今までは触られると嫌悪感すら感じていたはずなのに、今は静かに脈が波を打った
なにがだめなの
え？それって私の隣で見たいってこと？
勘違いしそうになっている私のバカな頭を心で叩き上げた
「なんで」
『いや、その〜…。あ、他にお客さん来るかもしれへんやん』
「来ないでしょ」
『来る気がすんねん』
ですよね、私の隣で観たいわけないじゃん
変に勘違いした私も私でどうかしてる
「人来ないから移動する。手離して」
『隣おってや。一緒観よう』
あー！勘違いだって印を押したのに、すぐこういうこと言う！！
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 737人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニアちゃん(プロフ) - rinaaiaiさん» rinaaiaiさん ただいま戻りました！凄く優しく嬉しいお言葉をありがとうございます( ᐪ ᐪ ) とっても活力になります！完結できるように頑張りますね。長くなりますがお付き合い下さい♡ (2023年3月26日 0時) (
レス) id: 3974967ea4 (このIDを非表示/違反報告)
rinaaiai(プロフ) - ニアちゃんさん！おかえりなさい🤍あなたの作品が大好きでずっと待っていました。ご無理のない程度に頑張ってください！ (2023年3月25日 23時) (レス) id: 4fd6145148 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ニアちゃん
| 作成日時：2023年3月24日 19時
