09 ページ9
.
次の日の昼休み
｢さっきからスマホ眺めてなにしてんの｣
｢連絡待ってるの｣
｢誰から？｣
｢川西先輩｣
｢あー拓実くんね｣
背後から声をかけてきたのはクラスメイトの木全翔也
授業中にシャーペン分解したり、ねり消し作ったり、変なことばっかりしてるくせに成績はそこそこいいからムカつく
｢先輩と知り合いなの？｣
｢うん。なんか気づいたら仲良くなってた｣
｢なにそれ。羨ましい｣
｢拓実くん優しいのに、なんでヤンキーとか変な噂流れてんだろうね〜｣
｢珍しく同意見｣
本当になんでだろう…
あんな優しくてかっこいい人いないよ？
でも先輩がいい人だってみんなに伝わったらライバル増えるし、先輩には申し訳ないけどこのままでもいいや
｢珍しくって…ねり消し同好会の部長と副部長の絆は何処へ…｣
｢入部した覚えありません｣
｢僕が昨日あげたねり消しは？｣
｢ポケットに入れて…あれ。ない｣
｢ちょっと！力作だよ！？ちゃんとケースに入れてプレゼントしたのに〜！！｣
｢…なんかごめん｣
頭を抱えて悶えてる翔也
てかなんで私謝ってんの
悪いのかな…私
ねり消し同好会は順調？ってトイレから戻ってきたミミナ
｢ミミナ聞いてよ！僕があげた最高傑作のねり消しなくしたんだよ？どう思う！？｣
｢それはAが悪いね｣
｢なんで？｣
｢ってか！ねり消しのことなんかどうでもいいの！A！｣
バシバシと肩を叩くついでに手を拭いているようにも見えるが
一大事と言わんばかりに、唾を飲み緊張した面持ちで口を開く
｢川西先輩、さっき教室の前いたよ｣
｢え！？｣
｢誰か探してるぽかったけど、もしかしてAじゃないの！？｣
｢え？僕じゃない？｣
話を聞いていた翔也が自分を指させば、木全なわけないでしょ！って自分を指していた指をペチッと叩かれていた
だから、さっき廊下側がザワついてたのか…
窓際の席で翔也と喋ってたから、全然気にしてなかった
あ〜悔しい！川西先輩見れるチャンスだったのに
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 660人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ニアちゃん
| 作成日時：2023年2月3日 20時
