向日葵に水やりを【Takumi.K】 (ページ38)

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先輩は確かに私が好きだと言った

｢ちょっと待ってくださいね。整理します…えっと…先輩の好きな人はひまわりで…｣

『ちゃうちゃう、好きな人がAな』

｢あー！何回も好きって言わないでください、頭おかしくなりそうです！｣

『言わんでええの？』

キラキラうるうるとした瞳でそんなこと言うのはずるい

先輩はあざといんだって、この時初めて知った

｢…拓実先輩、ギュッてしていいですか？｣

私がそう言えば、あっという間に先輩に包まれた

肌寒さを感じなくなるのは、拓実先輩が暖かいから？私の身体が火照ってるから？

｢拓実先輩、卒業しても会えますか？｣

『うん』

｢拓実先輩、毎日連絡していいですか？｣

『ええよ』

｢拓実先輩、もう1回好きって言ってくれますか？｣

『好きやで』

｢あー！やっぱり死にそう！心臓飛び出そうです！｣

『なんでやねん(笑)』

耳元で言われた“好き”は吐息が混じってすぐずったくて、破壊力はとんでもなくて、さっき食べたお弁当が出てきそうだった

｢っ…！！！｣

『“拓実先輩、キスしてください”ってくるかと思ってたんやけど』

一瞬触れた唇
そのあと左右非対称に笑って、拓実先輩は私のことをまたからかっている

だけど、そんな表情もかっこいいから仕方ない
拓実先輩には敵わない

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