向日葵に水やりを【Takumi.K】 (ページ33)

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      もー！せっかくの火曜日なのに！

まあ悪いのは私なんですけど

宿題を出してなくてお昼休みに呼び出しを食らってしまった

早く終われって思えば早く終わった気がして、先生のお叱りから開放されればこっちのもん

拓実先輩がいる旧校舎の屋上へ急いで向かう

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｢拓実先輩のことが好きです！｣

最後の階段を登りきり屋上へ足を踏み出した時に聞こえてきた声

その瞬間、心臓は激しく音を立て始めて冷や汗が止まらなかった

いつの日か翔也が言っていた、“早く告んないと取られるかも”って言葉をたった今痛いほどに理解した

拓実先輩の告白現場に出くわしたのは初めてだけど、それ以上にきっと告白されているんだろう

拓実先輩がいつ誰と付き合ったっておかしくないんだよね

その場に立ち尽くしていると、1年生だろうか瞳を潤ませた可愛らしい女の子が、足早に私の横を通り過ぎて階段を降りていった

『そんなとこでなにしてるん』

｢ぎゃあ！！｣

『ビックリした、驚き過ぎやろ』

｢だって急に来るから…って私がいたの知ってたんですか？｣

『うん、さっきチラっと見えた』

｢べ、別に盗み聞きしようと思ってたわけじゃないですよ！？｣

『わかっとるて』

逆に怪しいほどに必死に弁解すれば、はいはいって感じで拓実先輩は笑ってた

人の告白盗み聞きするような悪いようなやつじゃないですからね！

…正直ちょっと気になるけど

『てか今日こーへんかと思うてたわ』

｢宿題出してなくて先生から怒られてました…｣

『相変わらずやなぁ。よー進級できたな』

｢ぐうの音も出ません…」

本当よく進級できたと思うよ、自分でも

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