向日葵に水やりを【Takumi.K】 (ページ32)

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私たちの関係はなんの変化もなく、気がつけば私は2年、拓実先輩は3年になっていた

｢先輩おはようございます｣

『お、Aおはよ』

｢……え！？今なんて言いましたか！？｣

『おはよう』

｢その前ですよ！｣

『A』

何食わぬ顔で私の名前を呼ぶ拓実先輩

新学期と共に、苗字呼びという長いこと隔てられていた壁はなくなった

突然下の名前で呼んでくれた拓実先輩の心境にどんな変化があったかわからないけど、結果オーライ

｢なにか変なもの食べました？｣

『食べてへんよAさん』

｢あー！やだ！苗字じゃなくて名前がいいです！｣

『ほんまおもろいな。見てて飽きひん』

朝から、からかわれた

『あ、その顔可愛いな』

｢ふん！大型犬の次はなんですか！猫ですか！？｣

『タコみたいで』

｢もー！｣

『ごめんごめん』

口を尖らせて拗ねていたら、タコだと言われた

タコって…

｢そういえば拓実先輩もうすぐ部活引退ですよね｣

『せやなー。やっと解放されるわ』

｢引退したらたまには一緒に帰ってください｣

『ええよ』

｢やった、絶対ですからね！｣

いつの日か約束したスイーツ巡りも出来るかな…

あと少しだもんなぁ、先輩とこうやって登校したりお昼ご飯食べたりするのも

大事にしていかなきゃ

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