向日葵に水やりを【Takumi.K】 (ページ15)

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              ｢お願い！変わって！今日彼氏とデートなの！｣

｢いいよ。楽しんできてね｣

｢ありがとう〜！｣

美化委員会が同じあまり仲良くない子

こういう時だけ調子いいんだから

こっちは彼氏なんかいないのにさ
いいないいな羨ましい

美化委員会という名の放課後掃除委員会

ボランティア精神を持ち合わせた清い心ではないので、さっさと終わらせて帰りたい

決められた範囲を掃除するようにと先生に言われて、私は人があまりいない飼育小屋付近を掃除するつもりだった…

かわいい〜〜
うさぎってよく見ると可愛いなぁ

小屋の中から覗いてくるつぶらな瞳を見たら、掃除なんて出来ない

仕方ないんです
なんならうさぎが可愛いのが悪い

『おーいサボんな』

｢はい！すみません！！｣

うさぎを愛でていると、サボっているのがバレて先生に注意されてしまった

焦って後ろを振り返れば拓実先輩

｢拓実先輩！？｣

『ビビりすぎやろ。先生と思ったん？』

｢絶対わざとですよね！ビビらせようとしてましたよね！？｣

『してへんよ』

そう言って左右非対称に笑う拓実先輩はいつ見てもかっこいいから

｢好きです｣

『え？』

｢………た、拓実先輩も好きですか？うさぎ！｣

『可愛ええよな。俺卯年やしなんか好き』

｢かっ、かわいいですよね！｣

危なかった…

拓実先輩への気持ちが昂り過ぎて、思わず口に出しちゃった…気をつけよ

｢そういえば拓実先輩、ゴミ袋持って何してるんですか？｣

『俺美化委員やねん。せやから掃除しにきた』

｢え！？そうなんですか？｣

『せやで』

美化委員会でよかった！

毎日掃除したい！拓実先輩がいるなら！

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