偶然の重なり ページ14
あのまま、私たちの溝は深くなり1週間会話の無い生活を追っていた。
ムー｢いい加減にしなさいよ｣
『…だって』
家に帰れば世人がいるのに、気まずく怖くて帰りたなく今週何度目かのムーちゃんのお店に来ている。
2人で話すべきなのは分かってる。
だけど、もし聞きたくない言葉を聞いてしまったらどうしよう。
そんなことを考えてしまうと、会うことが怖い。
ムー｢Aの気持ちもわかるけど話さないと進まないでしょ…｣
『怖いよ…もし…もし。好きな人が出来たって言われたらどうしよう』
お酒も進み、自分の不安な気持ちを吐き出す。
ムー｢九重くんの事だから大丈夫よ｣
『なんで、そんなことを言いきれるの？世人だって人間だよ…完璧じゃない。』
ムー｢…そうね。でも、あんたのこと今1番心配してるのは九重くんよ｣
そう言われても、不安な気持ちが先行してしまう。
『私だけ…私だけこんなに好きな気持ちが増してて、ウザがられてたらやだ…』
ムー｢言えばいいじゃない｣
『…こんなの、過去の束縛男と変わらないじゃん。同僚と飲みにいかないで、私の元にすぐ帰ってきて、誰と今いるの？って…。私が嫌だったことをしたくない』
ムー｢はぁ…Aその感情は、間違えじゃないわよ。好きな人には自分だけを見てて欲しい。それは当たり前の感情なの…でも、その好きな感情を相手に押し付けてがんじがらめにするのが間違えなだけ…それに、伝える前にあーだこーだ言ったって始まらないでしょ？｣
『…でも』
ムーちゃが言ってることは納得できる。
でも、その1歩を踏み出せない。
ムー｢お酒呑みすぎ。それにちょうどお迎え来てるからいいじゃない連れて帰ってもらいなさい｣
『え？』
ムーちゃんは、私の持っているグラスを奪う。
私は、入口の方を見ると、世人が立っていた。
ムー｢この子結構飲んでるから帰れるか不安だったからちょうど良かったわ｣
『呼んだの！？』
ムー｢私は誰にも連絡してないわよ。お金は次の時にまとめて貰うからさっさとしなさい｣
すると、世人が私のそばにやってくる。
｢立てる？｣
私はただ頷くだけ。
｢A、帰ろう｣
優しく声をかける世人なのに、私はきっと今不貞腐れてるような顔をしてるだろう。
可愛げのない女。
私はそのまま無言で歩き出してお店をあとにした。
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にる(プロフ) - てんてんさん» 初めましてコメントありがとうございます！とても嬉しい感想ありがとうございます。私も増えろと思いながら日々書いてます笑引き続き各小説よろしくお願いします！ (2020年10月5日 16時) (
レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
てんてん(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。1から読ませて頂きました！とても良かったです。2人のイチャイチャが最高に可愛いです。九重くんの小説増えろ〜って念送ってます。作者さんのほかのお話も面白くて読ませて頂いてます！ (2020年10月3日 0時) (レス) id: 78a3822a95 (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - momoさん» 初めましてコメントありがとうございます！確約は出来ないのですが、参考という形で受け取りさせていただきます。すみません！ (2020年9月24日 12時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
momo - 初めまして、いつも楽しく作品見させてもらってます！リクエストとかは可能でしょうか？喧嘩する2人の話が見てみたいです！九重小説少なくってこれからも毎日見に来ます (2020年9月24日 9時) (レス) id: b425128aa4 (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - そらさん» 初めましてコメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！ (2020年9月23日 12時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にる | 作成日時：2020年9月22日 14時
