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名字さんが泣くところを初めて見た。
どんなに怒鳴られても、傷ついても泣くことは無かったのに。
伊吹さんから受けとった服を持ち分駐所を出ていく彼女の後ろ姿を見送った。
志摩「九重はさ、名字の気持ちを少し考えろ」
「気持ち?」
志摩「そうだ。気持ち。ここは男社会だ。名字も隊長もそうだが誰も見えないところで、俺らより何倍も努力してるし悩んでるんだ」
「でも、警察がそういう所だってわかってますよね入る前から?」
世間から見ても、警察が男社会なのは分かること。
自分の意思で入ってきたのなら、その覚悟があるはず。
できないことも理解出来るはずだ。
陣馬「名字の場合は少し違うな」
どこからか帰ってきた陣馬さん。
「何が違うんですか?」
陣馬「名字は、九重と同じように父親の指示出やってきた。だが、名字の場合は、足を引っ張るお荷物になればと思ってのことだ」
「どういうことですか?」
陣馬「機捜初の女隊長をよく思わない人間なんてこの世界には山のようにいる。潰せるものは自然に潰した方が楽だろ?」
「つまり、名字さんがなにか失敗すればそのまま隊長に責任を押し付けて辞めさせるってことですか?」
陣馬「そうだ。桔梗もわかってるし名字自身もそのことは察してる。だから、名字は女だろうと男だろうと突っ走ってんだよ」
ただ、突っ走ってただけだと思っていたのにそんな事情があることを知らなかった。
それに、自分以外の4機捜全員がそこのことに気がついていた。
気づいた時には、名字さんに酷いことを言ってしまったと気づいたが遅い。
伊吹「あとは、九ちゃんの行動しだいじゃん?じゃ、お先に」
取り残された自分。
何をするべきか。
考えながら、まだ戻ってこない名字さんの帰りを待つ。
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にる(プロフ) - めろんぱんさん» コメントありがとうございます!コメントいただけると励みになります!引き続き宜しくお願い致します! (2020年9月19日 22時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - ほんっとに大好きです更新待ってますね! (2020年9月19日 19時) (レス) id: 7f8d6bcdd4 (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - 田端さん» ありがとうございます!引き続き作品よろしくお願いします(^^) (2020年9月18日 8時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
田端 - 犬猿の仲だけど心を開きつつある、そんな2人がこれからどうなっていくのか楽しみで仕方ないです。更新頑張ってください!!!!!!!応援してます!!! (2020年9月18日 7時) (レス) id: 12808757ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にる | 作成日時:2020年9月15日 12時