48 ページ48
あの日の夜。
都内12箇所に爆弾を落とすと警視庁宛にメールがはいり、実際に通報が何件も来てツブッターには、その爆破映像の動画が拡散された。
しかし、それは虚偽の通報。
陣馬さんはそれと同時刻に、トラックに引かれて爆破の通報のせいで現場は混乱し救急車の到着が遅れて、今もまだ意識不明。
桔梗隊長も、1機捜4機捜の隊長を退くことに。
志摩さんと伊吹さんの関係もギクシャクしてると。
4機捜は本当にバラバラになってしまった。
そんなことが起きている中私は、1人で誰もいない部屋にいる。
誰もいない部屋に、ノック音が響く。
『はい』
扉が開くと、そこにいた人物は予想外の人だった。
『父さん…』
「久しぶりだな」
何年もあっていない父に会うのは緊張する。
『なんの用でしょうか?』
「…どうだ新しい部署は?」
『何にもなくってどうしたらいいのかわかりません』
「まぁ、そうだな何も無いな」
私の質問には答えてくれない父。
昔からそうだった。
『どうして、私をここに移動させたんてますか急に。あのまま4機捜にいたらキャリアの道から弾けたじゃないですか』
「…これからは、女も活躍が出来ないと世間の目が痛いんだよ」
世間の目で私は、拾い上げられた。
『…そんなことでですか』
「そうだ。お前もわかっただろ。警察がどれだけ男世界なのか。世間が女に対する見方が」
確かに、あの時以上に実感した。
女が生きづらい世界だということを。
『そうですね…でも、私は負けません。それに機捜の先輩に教えていただきました。私には私にしか出来ないことがあるということを。』
「ふっ。昔から頑固なところは私似たか…。せいぜい足掻くんだ。そして、強くなってあがってこい」
『え?』
それ以上何も語らずに、部屋を出ていった。
今起きた状況が理解出来ずにその場に立ちつくす。
初めて、認められたのかもしれない。
すると、机に置いてあったスマホが鳴る。
表示画面には九重と。
『もしもし?』
「名字さん!陣馬さんが、陣馬さんが置きました!」
『陣馬さん…え?!陣馬さん起きたの!今から病院行くから!』
私は、自分の荷物を急いでまとめて部屋を飛び出した。
目の前に歩く、父を無視してその横を通り過ぎ走り続けた。
自分が進むべき道を。
240人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にる(プロフ) - めろんぱんさん» コメントありがとうございます!コメントいただけると励みになります!引き続き宜しくお願い致します! (2020年9月19日 22時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - ほんっとに大好きです更新待ってますね! (2020年9月19日 19時) (レス) id: 7f8d6bcdd4 (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - 田端さん» ありがとうございます!引き続き作品よろしくお願いします(^^) (2020年9月18日 8時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
田端 - 犬猿の仲だけど心を開きつつある、そんな2人がこれからどうなっていくのか楽しみで仕方ないです。更新頑張ってください!!!!!!!応援してます!!! (2020年9月18日 7時) (レス) id: 12808757ff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:にる | 作成日時:2020年9月15日 12時