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カーテンの隙間から、赤い光がチカチカとしている。
『西田…』
西田「起きた?本物の警察の登場だよ…特別ゲストが登場したので配信はここまで。次会うときはテレビで!」
そういうと、カメラの画面を閉じた。
『もうやめよ?』
西田「ここまで来てやめるわけないだろ…俺は最後までやるって決めたんだよ…諦めろ」
『私は…私はコネなんか使ってない。私は私の実力でここまで来たの…』
西田「…わかってるよ。隣でずっと一緒頑張ってきたんだからわかってるんだよ。でも、現にそういう奴がいるのは事実だし、そいつらのせいで俺は落ちた…」
『じゃ、なんで…』
西田「なんで私かって?お前が警視総監の娘だからだよ。それを見たら、それなりに警察も動くだろうし話題にもなるそれだけ…認めてくれれば万々歳だったけどお前、前からそういうの絶対認めたりしないから無理だってわかってた」
切なそうな顔をしながら語る西田になんて声を掛けたらいいのか分からなかった。
西田「殴って蹴って傷つけてごめんなって今更遅いよな。ネットでコネで国家試験に受かったって晒して。でも、もう終わるよ…終わらせる。分からせるんだよ。俺自身を使って」
西田の目を見た瞬間なんだか、胸がザワつく。
何をしようとしているのか。
西田は、私の足の拘束を解き立たせ、後ろから私の首にナイフを突き立てて玄関に向かって歩かせる。
ボロボロの体で、歩くことが精一杯。
『ねぇ、何するの?』
西田「俺の復讐劇を終わらせる」
非常階段を一歩一歩降りる。
降りてはいけない階段なのではないかと思いながら私は降りていく。
この先に待ち受けるものはなんなのか。
今はまだ分からないままザワつく気持ちと一緒に。
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にる(プロフ) - めろんぱんさん» コメントありがとうございます!コメントいただけると励みになります!引き続き宜しくお願い致します! (2020年9月19日 22時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - ほんっとに大好きです更新待ってますね! (2020年9月19日 19時) (レス) id: 7f8d6bcdd4 (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - 田端さん» ありがとうございます!引き続き作品よろしくお願いします(^^) (2020年9月18日 8時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
田端 - 犬猿の仲だけど心を開きつつある、そんな2人がこれからどうなっていくのか楽しみで仕方ないです。更新頑張ってください!!!!!!!応援してます!!! (2020年9月18日 7時) (レス) id: 12808757ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にる | 作成日時:2020年9月15日 12時