3☆ ページ3
お疲れ様でした｣
勤務が終わり、家に帰宅すると静かな空間が広がっていた。
いつもなら、おかえり、とAさんの声が響くはずなのに。
まだ寝ているのだろうか。
寝室のドアを静かに開けると、Aさんのベッドは空いているが、自分のベッドにAさんが寝ている。
なぜ、このような状況になっているかを理解するのが精一杯。
近くにより、顔を覗き込むが起きる気配はない。
｢はぁ…｣
頭を抱えながら、ベッドに座り気持ちよさそうに眠るAさんの顔に触れ、少し呆れながら髪の毛を撫でる。
｢なんでこっちで寝てるんですか…｣
自分の気も知らないで。
『ん…』
うっすらと開く目。
｢おはようございます｣
『…あれ』
起き上がるAさんは、状況を確認するために起き上がる。
いつも自分が寝てるはずのベッドでは無い。
『あ、これは…』
耳まで真っ赤にしながら言い訳を。
『夜、九重さんが帰ってこなかったらどうしよえかと思ってたら、寝れなくなっちゃって…出来心でついこっちで転がったら気づいたら寝てて…』
一生懸命、言い訳を述べるAさん。
全てが愛おしくて感じる。
｢はぁ｣
そっと抱きしめ、そのままベッドに倒れ込む。
『こ、九重さん？』
｢いなくなりませんよ。絶対に帰ってきます。｣
少し強く、抱きしめた。
逃がさないように。
｢このまま寝ます｣
『え、でもスーツが』
｢クリーニングに出す予定だったので大丈夫です｣
Aさんの温もりを感じながらそのまま目を閉じる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 531人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にる(プロフ) - そらさん» こんにちは！コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2020年9月26日 17時) (
レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 初コメです！久しぶりにこんなにトキメク作品に出会いました……胸きゅんしっぱなしです！これからも応援してます、無理せず頑張ってください(*´∀｀*) (2020年9月22日 0時) (レス) id: 3a64fd78e3 (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - stさん» コメントありがとうございます！何度も見返していただいてとても嬉しいです！今後の展開も是非お待ちいただければと思います (2020年9月10日 2時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
st(プロフ) - 面白くて何度も読み直してしまいました早く九ちゃんのこと思い出してあげてほしい (2020年9月9日 22時) (レス) id: 4b9d124ab4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にる | 作成日時：2020年8月26日 12時
