ごめんなさい ページ1
リビングの扉の隙間からそっと覗くと、ダイニングテーブルの椅子に座る健史の姿。
静かに深呼吸をして、リビングの扉を開けるとその音に気がついたのか健史と目が合った。
お互い無言のままの気まずい空気。
謝らなきゃって思って再度深呼吸をして、謝ろうとすると
｢Aさんごめんなさい｣
先に、聞こえてきたのは健史の声だった。
私は驚き、その場に固まると健史が立ち上がりこっちへ向かってくる。
｢Aさんの気持ち考えてなかった…事務所の人や母さんに怒られて気がついた｣
『え…なんで？』
｢僕とAさんの事について再度みんなに話したんだ。そしたら、怒られた。Aさんの気持ち考えてないって｣
『そんなこと…私だって健史のこと考えて無かった…世間から見た健史のことを考えてて健史自身ののこと考えてなかった…ごめんなさい』
｢Aさん…｣
すると、久しぶりに健史に抱きしめられた。
｢みんなに言われた。Aさんはすごいって。3年間、週刊誌に取られることもなかったし周りに話題にされることもなかった。それに、本当だったら外に出かけたいはずなのにそんなことも言わなかった。僕はAさんがいたからここまで頑張ってこれたのに酷いこと沢山言った｣
『…そんなことないよ。健史だってたくさん我慢してたじゃん』
健史の背中に手を回し私も健史を抱きしめる。
｢Aさんに比べたらそんなじゃないよ。それから、事務所の人に言われたんだ。21歳になって大人になったんだ。大切な人と相談してこれからの行動を決めてもいいよって｣
『…え？』
その言葉に理解ができず固まっていると強く抱きしめられた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 259人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黎奈 - にるさん» リクエスト受けていただきありがとうございます！めっちゃ良くてキュンキュンして最高です涙。これからも応援してます！ (2021年1月17日 18時) (
レス) id: 88d3ba564b (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - 黎奈さん» リクエストありがとうございます！嫉妬する岡田くんかしこまりました！リクエスト完成するまで少しお待ちください (2021年1月16日 16時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
黎奈 - リクエスト失礼します。嫉妬する岡田くんの夢お願いします (2021年1月16日 15時) (レス) id: 88d3ba564b (このIDを非表示/違反報告)
しょぼん - リクエストありがとうございます！ 2人の話を話が聞けて楽しかったです。 これからも、岡田くんとの小説楽しみなしてます。また、たまーに質問小説やってくださると嬉しいです笑 (2021年1月9日 11時) (レス) id: 6bfc26cea5 (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - しょぼんさん» リクエストありがとうございます！少しお時間いただくかもしれませんがよろしくお願いします！ (2021年1月7日 16時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にる | 作成日時：2021年1月4日 2時
