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どれくらい、どこまで走ったんだろうか。

着付けてもらった浴衣は乱れ髪はボサボサ。

明るく賑わっていたはずなのに真っ暗で静かになっていた。

『はぁ、はぁ…』

私の中ではずっと私のお母さんだった。

でも、今は私だけのお母さんじゃなかった。

幸せになって欲しいと思っていたけれど現実を見た瞬間、苦しかった。

私は真っ暗だったのに光を手に入れていた。

ぐるぐると私の中では嫌な感情が湧き上がってくる。

受け入れたくないこの気持ちを。

その場にしゃがみこみ必死に振り払う。

全てがぐしゃぐしゃに歪む。

『やめて…やめてよ…やめてってば!』

「大丈夫〜?」

声をかけられ、はっと顔を上げると金髪の男の子。

『え…』

「こんな夜道で1人で大丈夫?顔色悪いしボサボサ出し。良かったらどうぞー」

差し出されたペットボトルの水。

『ありがとう…ございます』

水を受け取り、体に水を流し込む。

「あーあ、足も大変そ」

足元を見ると靴擦れを起こしていて、血だらけ。

『あ!』

私は急いで下駄を脱ぎ、裸足に。

「え、なんで?」

『と、友達から借りた物だから』

「あはは…君は面白いね。俺、小田島有剣」

『あ、私はAって言います。お水ありがとうございます。手持ちがなくて今…』

「水くらい上げるよAちゃん」

『すみません…本当に。あと、ここどこですか?』

「マジか、迷子?」

『そうみたいですね…』

気がついた時には、ぐちゃぐちゃだった感情がなくなり、自分が迷子になってることに気がついた。

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愛菜(プロフ) - にるさん» こんばんは!こちらこそお話を考えて下さってありがとうございます!!2人とも魅力たっぷり過ぎて選べないですよね↑↑最後は2パターンあったら泣いて喜びます(笑) (2020年9月7日 21時) (レス) id: ec8eca325c (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - 愛菜さん» 最近こちら更新できていないにもかかわらずコメントありがとうございます!私もどちらも好きなので落ち悩み中なところなんですよね笑 (2020年9月7日 12時) (レス) id: 6400c0deab (このIDを非表示/違反報告)
愛菜(プロフ) - おはようございます!お話読ませて頂きました。高低では轟くん有剣くんが好きなので2人共出ていて嬉しい限りです!!!轟くんと結ばれるのか2人共に愛されるの捨てがたい(笑) (2020年9月6日 7時) (レス) id: ec8eca325c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にる | 作成日時:2020年8月16日 17時

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