446.鈍い ページ49
・
「ナナって捻挫してたのにステージに立ったことあるんですか？ 初耳です」
ソウォン兄さんが驚いた顔でミンジュン兄さんに聞き返した。それにミンジュン兄さんは「あるある」と頷く。
「お前らが知らないのも当たり前か。言ってないし。後から実はあのステージ捻挫してましたーとか言ったらファンが心配するし純粋に楽しめなくなるからな。世の中知らない方がいいこともあるだろ」
「確かに……」
「もう時効だろうし言うけど、捻挫以外にも熱出てたのに、とかもあったからな。本番終わって楽屋に戻った途端にふらっとしたからまさかと思ってデコ触ったらめちゃくちゃ熱くてさー。こいつ普段ビビるくらい体温低いだろ？ それがあっつ！！ってなるくらいには酷い熱出てたのに、こいつは全然自覚無かったみたいでさ。いっつもそうなんだよ。こいつマジで感覚バグってて自分の体調の変化に鈍いんだよ。まあ気付いたとしても、さっきハンビンさんが言ってたみたいにバレるまで隠し通そうとするやつだけどさあ。マジでめんどくせーよな」
「そ、それは確かに俺が悪かったですけど、ここで言わなくても良くないですか……！？ だいたいミンジュン兄さん、この前だって……！」
前グヨン先生と一緒に居たときは怒るタイミングを逃したけれど、ミンジュン兄さんが私が不在の中で勝手にみんなに私が不眠症であることをチクッたことは忘れてないし普通に許していない。
むっと眉をひそめる私に、ミンジュン兄さんは笑顔で「あーはいはい。ごめんごめん。そのことは反省してまーす」と全く反省してなさそうな声で言った。
「とにかく後でテーピングなりしとけよ。あとオーバーワークもすんなよ。お前は無理しなくても上手くできるんだから。……じゃ、見たいものは見れたし俺はそろそろ行くわ！ フィードバック書いといたからちゃんと読んどけよ」
「は、ちょっとミンジュン兄さん、まだ俺納得してないんですけど……」
「ヨンジュン先生、あとはお願いします。その間に適当になんか食ってきます。俺朝から飯食ってないんで。あと社長とマネージャーに連絡もしないとだし」
「ああ、分かったよ。仕事もあったのにわざわざ早い時間にありがとう。次のグループのレッスンまで時間あるし、仮眠でもしたら？」
ヨンジュン先生の言葉にミンジュン兄さんは「ありがとうございます、そうします」と頭を下げて。それから「じゃあお前らお疲れ様ー」と練習室から出ていってしまった。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1977人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アップルパイ(プロフ) - Rさん» いつもありがとうございます！ 久しぶりの更新になってしまい申し訳ないです🥲 また早めに更新できるように頑張るのぜひ楽しみにしていただけたら幸いです……！🙇🏻♀️՞ (1月9日 10時) (
レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
R - いつも楽しく読ませて頂いています！更新楽しみに待ってます！ (1月8日 2時) (レス) id: 0e71c92fc7 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - おーるいんさん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！ そう言って貰えると更新する活力になります〜！ これからもソンハンビンくんたくさん出てくると思うので、楽しみにして貰えたら嬉しいです☺️ (12月9日 0時) (レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
おーるいん - 忙しい中更新ありがとうございます！めちゃくちゃ大好きなお話で、毎回とっても楽しみに待ってます！ハンビンのストーリー多くて嬉しいです^_^ (12月3日 8時) (レス) @page13 id: 50f65acc84 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - abcdさん» ありがとうございます！ 展開がゆっくりな分、なるべく更新は早くできるように頑張ります！ これからも楽しんで頂けたら幸いです🙌 (12月2日 1時) (レス) @page14 id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アップルパイ | 作成日時：2023年11月28日 15時
