第三話 ページ5
なんだかんだで二日はあっという間だった。
「A準備できたー？」
ドアからひょっこり顔を出す母さんを見るのも当分先だ
『ん、できた！』
「あ、来たよお迎え」
『はーい』
少し震える足で階段を降りる、上手くやっていけるかな。
玄関先には黒いスーツを見に纏った人が二人ほど立っていた。車で来てるのかと思ったけど、それはどこにも見当たらない。
「和泉Aさんですね、準備はよろしいですか？」
『え、もうですか？』
「いえ、急いではないので何か用事があるようでしたら構いませんよ」
『あ、いやそう言うわけじゃないんです、けど……』
ちらりと玄関に居る家族を見る。次の休みまで姿を見ることはないと思うと少し寂しい。
『…私、不安だよ。知らない人が一人も居ないとこで、やっていけるかな…』
「……大変だとは思うけれど… 大丈夫、Aなら、頑張ってね。いってらっしゃい」
ぽんと頭に置かれる暖かさに少し涙腺が緩んだ。
『…いってきます！』
振り返ってスーツの人たちに声をかける。
『大丈夫です』
「かしこまりました、では手を…」
スーツの人はすっと手を差し出す。なぜ手……？？？車とかは…
「移動手段コレなんです。」
よく分からないけど手を重ねればいいのかな
手を重ねると風がぶわりと吹く。急に吹いた風に驚いて思わず目を閉じた。
「着きました」
『へ？』
目を開ける。
さっきまでは自分の家があったはずなのに、私の目に映ったのは大きな学校だった。
『な、な………なにこれ』
ぐるりと辺りを見回す。
当たり前のように人が空を飛んでる……羽も生えてる、前を横切った人なんか目が一つしかなかった。こんなことあるはずない、夢…？人は空を飛ばないし目は二つある。
「ようこそ」
「！学園長…！！」
後ろから聞こえた声に肩を揺らす。
『ここ、なんですか…』
現実だとは思えない。私は神様とかそういう現実味のないものは信じない、見たことないから。
「ふふ、ここは妖怪達が通う学校、妖鬼学園です。そして君は交換留学生、まぁ外部生ですね」
『妖怪なんて…いるわけ』
「貴方の目の前にいる私は？」
『え』
ずい、と顔を近づけ私を見る学園長さんの背中から黒の翼が生える。
『ひ、……』
「こんなので驚いているようじゃ先が思いやられますねぇ………あぁ失礼！挨拶が遅れましたね。妖鬼学園、学園長です。よろしくお願いしますね、和泉Aサン」
物語の幕開け
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リトマス試験紙 - 最高に面白いです。頑張ってください！！！ (12月29日 5時) (
レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
汝(プロフ) - あっあああ!!めっちゃ好きです,,,♡ (9月6日 20時) (レス) id: fe2c1e07b2 (このIDを非表示/違反報告)
霙(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです、励みになります。ゆっくりの更新にはなりますが次のお話も楽しんでいただけたらなと思います！ (8月5日 23時) (レス) id: c3d88da4d8 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 私逆ハー大好物なので嬉しいです！この小説に出てくる実況者様達全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってください！ (8月4日 21時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
霙(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけてとても嬉しいです！徐々に色んな方を出して行きたいと思っていますので気長にお待ちくださいませ！ (7月14日 22時) (レス) id: c3d88da4d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霙 | 作成日時：2023年1月22日 23時
