457.胃の容量（イ・フェテク） ページ10
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あの後、ギュビンが「というかカロリー摂りたいならお菓子食べません！？ ラーメンより食べやすいと思うし、俺スーツケースいっぱいに持ってきてるんで！ みんな甘いもの好きじゃないとか言って付き合ってくれないから余ってるんですよ〜！」と名案を思いついたように言って。すぐに「じゃあ持ってきます！」と階段を駆け上がっていくから、Aはぱちぱちと瞬きをしながら「エッ……今からお菓子も……？」とちょっと絶望していた。
結局、満面の笑顔を浮かべ両手いっぱいにお菓子を持ってきたギュビンの勢いに負けて夜のお菓子パーティーが始まって。食べても食べてもギュビンに「これ美味しいですよ！ 食べてみてください！」と際限なく渡され続けるAはだいぶ苦しそうでかわいそうだったけれど、なんだかヨンジュが生きていたときを思い出して胸があたたかくなった。
"Aー、これ美味しい？"
"美味しい、美味しいんだけどさ……ちょっと待って……ヨンジュ、もう食べれないから……もう乗せないで……"
"大丈夫だって！ Aならまだ全然いける！！"
"その根拠はどこから来てるの……？？"
ヨンジュもよくAの胃の容量を超える量のご飯をナナに無理やり食べさせてAを苦しめていたし、そんなやり取りが僕は好きだった。ヨンジュが自分のことを疎かにしがちなAを思ってご飯をたくさん食べさせようとしていたのは見てわかった(健康的な面ももちろん、Aに「美味しいものをたくさん食べてたくさん幸せになってほしい」と考えていたんだと思う)し、なんだかんだAもヨンジュの気持ちを汲み取って頑張って食べきっていた。
ヨンジュほどAに無理やり食べさせようとする人は居ないし、元々Aは「食べなくても生きていける」と思ってしまうくらい食事に興味が無い人間だ。ヨンジュが居なくなってからのAの食生活がどれだけ酷かったかは、安易に想像できる。きっとそれで胃の容量がかなり減ってしまったはずだ。前回のポジションバトルのことで更に。
だからこそ、ヨンジュがいない分、近くにいる僕がしっかり見ていなくちゃ。僕もお世辞にも良い食生活をしているわけじゃないけれど。
(……だから、「ギュビンを止めてください！」って視線を向けられても無理かなあ……)
刺さるように感じるナナからの視線。懇願に近いそれに気付かないふりをして、僕は「確かにこれ美味しいね」とお菓子をつまみながら笑った。
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アップルパイ(プロフ) - なっちぃさん» コメントありがとうございます。楽しんで読んでいただき本当に幸いです！ 更新空いてしまって申し訳ないです。なるべく更新ペース上げれるようにしたいので、これからもよろしくお願いします！🥲 (3月3日 23時) (
レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
なっちぃ(プロフ) - コメント失礼します。楽しく読ませてもらってました！更新待ってます；； (3月1日 5時) (レス) id: 0ee3ec3e27 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - ビニさん» コメントありがとうございます！🥲💕 こちらこそいつも読んでくださりすごく嬉しいです。更新頑張ります！🙌 (2月7日 17時) (レス) @page17 id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
ビニ - いつも楽しく読ませて頂いております！お話の続き楽しみです、更新まってます！🥰 (2月5日 1時) (レス) @page6 id: 0e71c92fc7 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - abcdさん» いつも読んでくださりありがとうございます🥲💕 更新空いてしまう時もあるのですが、なるべく早く更新して完結させたい気持ちはあるのでこれからも頑張ります！ (1月28日 15時) (レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アップルパイ | 作成日時：2024年1月25日 19時
