489.ソファ ページ42
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「ドンヨル兄さん？」
「……あ、ナナじゃん」
第二回生存者発表式の前日、深夜。練習を終えて部屋に戻ろうと廊下を歩いていたら、階段脇のソファの方に人がいることに気づいた。誰だろうと気になって見れば、そこにはドンヨル兄さんがいて。ドンヨル兄さんはひとり壁に寄りかかりながら、目の前のソファをぼーっと眺めていた。
こんな時間にどうしたのだろう。そんなことを思いながらドンヨル兄さんに「こんばんは、お疲れ様です」と話しかけると、ドンヨル兄さんはハッとしたようにこちらを見て。私に気づくと、くしゃりと笑った。
「お疲れ。練習終わり？」
「はい。明日収録ですし、そろそろシャワー浴びて寝ようかなあって。あんまり夜遅くまで練習してクマとか作っちゃうとメイクの方が困りますし」
「あーなるほどね。でも全然遅いじゃん。ほんっとナナは真面目だよなあ」
「そんなことないですよ。他にやることがないから練習してるだけです」
生存者発表式の前日、つまり私が『Say My Name』を練習するのは今日で最後ということだ。少しでも長く『Say My Name』を練習していたいという気持ちでこんな時間までやっていたのだけど、それを言ってしまうと色々説明しなくちゃいけなくなるのでやめておく。
私の答えに「そういうところが真面目なんだよ。真面目超えてバカ」とドンヨル兄さんは笑っていた。でも、ドンヨル兄さん含め『SuperChanger』のみんなだってあの自己評価後も諦めず毎日夜遅くまで練習を続けていたし(見た感じ、目の前のドンヨル兄さんも直前まで練習をしていたような感じだ)、みんなの方が真面目でやる気があるよなあと思う。普通なら諦めて不貞腐れてしまってもおかしくないのに。本当にすごいことだと思う。きっと明日脱落してしまっても、みんなは後悔なく終われるはずだし、そうあってほしいと願っている。
「ドンヨル兄さんはまだ寝ないんですか？」
「ん？ あー……なんかやけに目が覚めててさあ。疲れたしさっさと寝たい気持ちはあるんだけどな」
(……あ、ファニ兄さん)
困ったように眉を下げて笑うドンヨル兄さんを見て、ふと思い出す。この状況。第一回生存者発表式後の夜、最後にファニ兄さんと二人きりで話した時になんだか似ていたのだ。
(というか、ドンヨル兄さん……)
空いたソファに座らず、ただ眺めているドンヨル兄さん。そうか、ドンヨル兄さんは今、ファニ兄さんのことを思い出していたんだ。
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アップルパイ(プロフ) - なっちぃさん» コメントありがとうございます。楽しんで読んでいただき本当に幸いです！ 更新空いてしまって申し訳ないです。なるべく更新ペース上げれるようにしたいので、これからもよろしくお願いします！🥲 (3月3日 23時) (
レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
なっちぃ(プロフ) - コメント失礼します。楽しく読ませてもらってました！更新待ってます；； (3月1日 5時) (レス) id: 0ee3ec3e27 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - ビニさん» コメントありがとうございます！🥲💕 こちらこそいつも読んでくださりすごく嬉しいです。更新頑張ります！🙌 (2月7日 17時) (レス) @page17 id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
ビニ - いつも楽しく読ませて頂いております！お話の続き楽しみです、更新まってます！🥰 (2月5日 1時) (レス) @page6 id: 0e71c92fc7 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - abcdさん» いつも読んでくださりありがとうございます🥲💕 更新空いてしまう時もあるのですが、なるべく早く更新して完結させたい気持ちはあるのでこれからも頑張ります！ (1月28日 15時) (レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アップルパイ | 作成日時：2024年1月25日 19時
