483.悩み ページ36
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「確かに体調は悪くなさそうだけど……あまり元気そうには見えないというか……。もしかしてナナ、アーティストバトルのことで何か悩んでる？」
「はは……本当にソクフン先生には敵わないですね……」
ソルジ先生と私のやり取りを黙って聞いていたソクフン先生が、そう口にした。ぱちりと瞬きをしてから、つい私は苦笑いを漏らした。誤魔化しても仕方ないし、二人は別に言いふらしたりしないだろう。何より一人で悩んでいても埒が明かない気がしたから、私は「……実はそうなんです」とゆっくりと頷いた。
「悩んでたら練習に集中できなくて……。でも他の練習生……特に『Say My Name』のみんなには相談できることじゃないから。だからこうやってひとりになってどうしようか考えていたんです」
「そうか……。でも、『Say My Name』でナナが悩むようなことがあったなんて想像できなかったな。ナナはメインボーカルを上手くやってるし、チームの雰囲気も悪くなかったと思うけれど……」
「……はい。『Say My Name』のみんなは何にも悪くないんです。私もみんなのおかげで良いパフォーマンスを出来ていたし、純粋に楽しめていました。でも……」
「でも？」
ソクフン先生が聞き返した。
ゆっくり、小さく深呼吸をする。ずっとずっと、昨日の夜も今日の練習中も頭の中に浮かべていたことだけど、ちゃんと言葉にするのは緊張した。
「……自分、『Say My Name』から出て行こうか悩んでいたんです」
「……え？」
「ナナ、今なんて……」
目を見開くソクフン先生とソルジ先生。驚いて困惑するのも無理はないよな、そう思いながら「再編成の時に自分から『Say My Name』から出て行くか、『Say My Name』を最後までやり切るか悩んでて……」ともう一度説明した。
「どうして？ チームもナナ自身も上手く行ってる、それなのに自分から出ていくなんて……。あ……もしかして、順位発表後も『Say My Name』のメンバーは11人全員が生き残る可能性が高いから、他のメンバーのために……？ ポジションバトルの時だって、追い出すのが嫌だからって言ってたでしょう？」
「いや……自分はそこまで優しい人間じゃないですよ。ポジションバトルのときとは状況が違いますし……」
でも、『Say My Name』のメンバーは11人全員が生き残る可能性が高い、というのもこの考えに至った理由のひとつだろうなと思う。それは優しさなんかじゃなく、言い訳のようなものだけど。
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アップルパイ(プロフ) - なっちぃさん» コメントありがとうございます。楽しんで読んでいただき本当に幸いです！ 更新空いてしまって申し訳ないです。なるべく更新ペース上げれるようにしたいので、これからもよろしくお願いします！🥲 (3月3日 23時) (
レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
なっちぃ(プロフ) - コメント失礼します。楽しく読ませてもらってました！更新待ってます；； (3月1日 5時) (レス) id: 0ee3ec3e27 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - ビニさん» コメントありがとうございます！🥲💕 こちらこそいつも読んでくださりすごく嬉しいです。更新頑張ります！🙌 (2月7日 17時) (レス) @page17 id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
ビニ - いつも楽しく読ませて頂いております！お話の続き楽しみです、更新まってます！🥰 (2月5日 1時) (レス) @page6 id: 0e71c92fc7 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - abcdさん» いつも読んでくださりありがとうございます🥲💕 更新空いてしまう時もあるのですが、なるべく早く更新して完結させたい気持ちはあるのでこれからも頑張ります！ (1月28日 15時) (レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アップルパイ | 作成日時：2024年1月25日 19時
