烏野に転校したアノ子は及川さんの多分彼女

４１！ ページ43

in岩泉一宅









「…」









学校が別れた今でもAの頼れる先輩、岩泉一









そして、その部屋に先程までAと共にいた二人もいた。









客人である二人がいるに関わらず岩泉は雑誌に目をむけてベッドに寝転がっている。









…いや





客人の一人である少年、国見英も尚、




自宅のように座椅子で雑誌を読んで寛いでいる。









唯一この場にそぐわないのは…


ベッドに座って落ち込んでいる、






及川徹ただ一人だ。









「くず川くそ暗ぇ、うぜぇ」









雑誌から目を離さずに岩泉が及川に言葉を投げ掛ける。









「そうですー、俺はどうせ屑だよ…」









…普段ならば岩泉の暴言に対し五月蝿いくらいの文句を言うが、今は言い返す元気も無いらしい









「うっぜ！！なんで来たんだ、よ！」









ゲシリと、自分の足近くに座っていた及川に容赦なく蹴りを入れる









「って！！！」








それに対し、短い悲鳴をあげたあと、

及川は力なくそのまま横に倒れた。









「岩ちゃん…

今日あったこと話したいから泊まってっていい？」








「今日話して今日帰れ」

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