上級悪魔の過去3 ページ15
俺はこのまま人間に買われても良いと思った。もうどうでも良くなった
.....でも、
アーサー「ﾌｧ〜......ﾑｸﾞﾑｸﾞ」
全然買いに来ない。隣にいた若いサキュバスはすぐに売れた。確か金貨500枚で。俺の値段は5枚程度
鎖の首輪や足枷も重いし、飯もクソまずい
アーサー「いっそここをぶち破って聖水にでも飛び込んで死のうか」
そう思った瞬間、
『.....』ｼﾞｰ
アーサー「ん？」
小さな人間のガキが俺を見ていた
アーサー「.......」ｶﾞﾙﾙｱ
俺は威嚇して立ち去ろうとさせたが、
『......』
ピクリとも動かなかった
父「A！」
『？おとーさん』
父「ダメじゃないか勝手に父さんと離れちゃ」
『ごめんなさい』
父「？悪魔」
アーサー「」ﾌﾟｲ
どうせ冷やかしだ。人間は欲に溺れた下等生物だ
『.....おそろ』
アーサー「ん？」
『おとーさん 黒 私 黒 君も 黒！おそろい』ﾆﾋﾋ
アーサー「！」
俺は人間のガキから言われたあと、
ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ
『？』
アーサー「！？」
何故か涙が止まらなかった。
アーサー「何だこの水は？くそっ！止まらない！ガキ 俺に何をした！こっちに来い！ブッ殺してやる」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ
俺は檻を掴み必死に出ようとした
父「.....商人」
「はいはい」
父「この悪魔いくらだい？」
「え！ですが、この悪魔は言うことも聞かないですし、おすすめ出来ませんよ」
父「俺の娘の世話係が欲しくてね」
ﾁｬﾘﾝ
「まっまいど」
ｶﾞﾁｬ
母「おかえりなさいあなた」
父「ただいま」
『おかーさん』ｶﾞﾊﾞｯ
母「ﾌﾌｯおかえりA」
買われた魔族の人間の家は野原が広がる丘の上にあった
母「この悪魔は？」
父「娘の世話係にいいと思ってね......名前は？」
アーサー「......悪魔ナンバー4296番」
父「.....よろしくね4296番くん」
ﾜｻﾜｻ
アーサー「ﾁｯ」
なんで俺が人間のガキの世話なんか.....
ﾄﾝﾄﾝ
アーサー「？」
ﾊﾞｻｯ
アーサー「！」
『えへへ.....ねぇブランコ押して』
アーサー「.....ん」
ｷﾞｰｺｷﾞｰｺ
『悪魔さんの羽はおっきくてかっこいいよ』
アーサー「どうも お前は何か魔法が使えるのか？」
『かあーさんがまだ使ったらダメって言うの。人前で使ったらダメだって。早く一人前の魔女になってみんなが幸せになれる世界を作りたいな』
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作者名：アマメ | 作成日時：2021年9月4日 14時
