上級悪魔の過去 ページ13
アーサー「マスター。この間言ってた魔導書です」
『ありがとう』
アーサー「いえ」
アーサーはこの大図書館の司書であり上級悪魔でもある。父さんと母さんに信頼されていた唯一の悪魔だ.....
『アーサー』
アーサー「はい」
『アーサーはいつ父さんと母さんに会ったの。アーサーは元々どこにいたの？』
アーサー「....紅茶のお供になるかわかりませんがいいんですか？」
『話したくないなら無理に話さなくていいよ』
アーサー「いえ、そろそろ話そうと思っていましたし。あれはマスターが生まれるずっとずーっと前のことです」
？「.....」
幼少期の俺は羽根もみんなより小さく角も生えていなかった
そもそも悪魔がどう生まれるかはそれぞれ違う。殺意・嫉妬・恨み・強欲などと人間が生まれて初めて思った時に俺たちは生まれる。俺は些細な嫉妬から生まれた悪魔だった
その時の俺の名前は、
「4296番！」
アーサー「うっス」
4296番。生まれた順番だ。番号は足の裏に刺青で書かれている。まるで監獄だ。建物もルールも監獄そのものだ
ｽﾀｽﾀ
「見ろよあの羽根」
「ちっちゃww」
「鶏の羽根だな。焼いたら手羽先になるんじゃないかww」
「後で火つけてみるか？」
「それに角もないじゃんww」
「アイツ悪魔じゃなくて人間じゃないのか？」
俺は一際成長が遅く同い年の悪魔にいつもいじられてた。俺は無視することにした。
アーサー「......ｹｯなんにも知らない糞共が」
悪魔を育てる学校の隣は天使の学校
天使は人間が生まれて初めて笑った時や、初めて相手に感謝した時に生まれる。建物も白くて大きな白だった。国境のように壁に挟まれてる。でも壁の向こうは笑い声や楽しそうな声が溢れていた。唯一天使の姿を見れるのは鉄格子で見えるくらいだ
？「ねぇ」
アーサー「？」
？「ここ ここ」
アーサー「！」
鉄格子のそばに天使がいた。その天使が
？「君、いつも独りだよね」
アーサー「......ほっとけ」
？「番号は？」
アーサー「4296。「
？「じゃあ俺は0104番「
マークだった
マーク「俺に近づいてもなんともないの？」
アーサー「どういう意味だ？」
マーク「俺、生まれつき加護の力が強すぎて不浄なもの悪魔も俺の半径5mに入ったら.......祓ってしまう」
アーサー「へぇー....俺とは真逆だな。俺は生まれつきのろくでなしだ」
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作者名：アマメ | 作成日時：2021年9月4日 14時
