からふる

４−１＊〔紫・赤・黒〕 ページ23

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辰哉(25)
長男
知的障害をもつ


涼太(23)
四男


蓮(14)
八男



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ren




蓮「おはよ、涼太くん」




涼「おはよう。

　もうすぐ朝ごはんできるよ」




蓮「ありがと。顔洗ってくるー」




平日の朝8時。




俺的には早く起きたんだけど




兄ちゃんたちも弟のラウも




とっくに家を出たみたい。




今日家にいるのは、




通所施設でインフルエンザが流行ってるみたいで




今週は家で過ごしてる辰哉くんと、




全然休まなくていい日に間違えて有給希望を




出しちゃった、おっちょこちょいな涼太くんと、




土曜日に行事があって学校が休みの俺の3人。




今日はのんびり過ごすぞー、と思いながら




バシャバシャ顔を洗ってリビングに戻った。




蓮「…辰哉くんは部屋で寝てるの？」




涼「ううん、そこにいるよ」




そう言って涼太くんが指さしたのは、




9人兄弟にしてはちっちゃいこたつ。





毎日争奪戦が繰り広げられてる。




辰哉くんは、長男の特権で




いつもぬくぬくしてるけど。




蓮「あ、いた。

　おはよ、辰哉くん」




こたつをめくると、




猫みたいに丸まってた辰哉くん。




…あれ？あったかくない。




蓮「こたつ、ついてないよ？」




涼「つけたらやけどしちゃうじゃん。

　はい、朝ごはんできたよ。

　辰哉のこと連れてきて？」




蓮「はーい」

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