❤お祝いする？ ページ22
桜の花びら舞うこの季節。
3年間の高校生活も今日で最後。
友達「卒業しても会ってや〜？」
A「当たり前やん！」
苦楽を共にした級友との別れ。
寂しいけれど、それぞれ進み行く未来はきっと明るい。
校庭に集まって別れを惜しむ同級生に囲まれ、ふと3年間通った学び舎を見上げる。
様々な思い出が宿るこの建物ともお別れだ。
田中「A！」
A「あ、田中くん！卒業おめでとう！」
田中「Aもおめでとう…写真撮らへん？」
A「撮ろ〜！」
スマホのカメラで2人の顔を写す。
A「おっ、田中くん盛れてる〜」
田中「別に盛れてへんよ」
田中くんの表情は一瞬憂いを帯びた。
田中「…なあ」
A「ん？」
田中「ちょっと来て」
生徒達の輪から少し離れた所へと腕を引かれる。
田中「あの…さ、」
A「ん？」
田中「…俺、ずっと好きやってん。Aのこと。」
A「え…？」
突然の告白に混乱する。
まさか田中くんが私のことを好きだったなんて。
田中「やから…その、良かったら…」
「ごめんなあ、それは無理やわあ。」
田中くんの言葉が何者かによって遮られた。
声のする方を振り向くと、意外な人物がそこに。
A「大吾くん！？」
大吾「A、卒業おめでとう」
A「何でおるん！？」
大吾「撮影巻きで終わらせてきてん」
そう言って微笑んだ大吾くんが背中から小ぶりな花束を出した。
大吾「小さめやけど…」
A「えっ！可愛い！ありがとう大吾くん！」
田中「あ、あのー…」
完全に田中くんを置いてきぼりにしていたことを思い出す。
A「あ、ごめん田中くん…」
大吾「悪いけどこの子俺のもんやねん。」
大吾くんが私の肩を引き寄せた。
A「わっ」
大吾「申し訳ないけど連れて帰るから諦めてくれへん？…田中くん？やったっけ。」
田中「あ…はい…」
大吾くんはそのまま私の手を握った。
大吾「帰ろっか」
A「うん！」
大吾「家で卒業パーティーせえへん？」
A「えー！めっちゃええやんそれ！」
校門をくぐって車に乗り込んだ瞬間、大吾くんが私の頬に唇を落とした。
A「えっ」
大吾「ちょっとだけ嫉妬。…あかんで、よそ見したら。」
A「してへんよ？…私は大吾くん一筋やもん。」
大吾「ならよし。」
.
.
.
つぶらいさんリクエスト
彼女の卒業式に来た大吾くんでした！
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わさび醤油(プロフ) - 泣き顔笑顔長尾さん» いえいえ、こちらこそリクエストありがとうございました！続編の更新まで暫くお待ちください！ (2022年2月9日 16時) (
レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - sakihamu87さん» とっても嬉しいです…！リクエストありがとうございました！ (2022年2月9日 16時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - 涼杜兄妹さん» すっごくすっごく嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2022年2月9日 16時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
泣き顔笑顔長尾 - 続編おめでとうございます！嫉妬のリクエスト難しかったのにわざわざ書いてくださって､ほんまにありがとうございます！わさび醤油さんの作品大好きなので続編すごく嬉しいです！ (2022年2月9日 13時) (レス) @page50 id: e918656c04 (このIDを非表示/違反報告)
sakihamu87(プロフ) - 今までで読んだ短編集の中で1番好きです！！短い文字数の中書いて下さりありがとうございました！！更新楽しみに待ってます♪ (2022年2月9日 7時) (レス) @page50 id: b82aa09454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび醤油
| 作成日時：2022年1月14日 18時
