あなたの隣にいたいのです【大橋和也】 (ページ24)

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今すぐ2人でページ24

大橋side

大橋「まあ…大丈夫やろ」

藤原「…何やえらいあっさりしとんな」

大橋「そう？」

藤原「大橋にしては薄情やん」

丈くんに心を読まれないように目を逸らす。

藤原「…あっ、そういえばさ」

大橋「うん」

藤原「前にAちゃん彼氏おるらしいでー！言うて盛り上がってたやん」

大橋「…うん」

藤原「あれ、ちゃうらしい」

大橋「…えぇっ！？」

思わず大声を出した。

スタジオにいる全員がこちらを振り向く。

藤原「お前うるさいって」

大橋「ごめんごめん…皆ごめーん！」

藤原「…で、HiHiのガリさんから聞いてん。俺。」

意外な名前が出てきて驚く。

藤原「Aちゃんって俺らのマネージャーする前東京のJr担当してたやん？」

大橋「らしいなあ」

藤原「この間たまたまガリさんに遭遇してん。今でもAちゃんと連絡取ってるらしくて」

大橋「へ～」

藤原「"Aさんって綺麗なのに何で1年も彼氏いないんですかね？"って聞かれてん、俺。」

大橋「…それほんまに？」

藤原「ほんまやって」

動揺する俺と真逆で丈くんは至って冷静な顔。

大橋「そもそも何でAに彼氏おるって話になったん？」

藤原「直接聞いた。」

大橋「やったらそっちがほんまの話ちゃうん？」

藤原「んー…でもよくよく考えてみれば断言されたわけちゃうんよなー…」

大橋「どういうこと？」

藤原「いや、これも内緒の話な？…Aちゃん首にキスマついてる時あってん」

丈くんの言葉に飲んでいた水を吹き出しそうになる。

藤原「"彼氏につけられたん？"って聞いたら"まあ"って」

今まで俺が悩んでいた時間は何だったのだろう。

こんなにも呆気なく解決してしまった。

Aに彼氏なんていなかった。

ただ単に誤魔化す為の嘘だった。

嬉しさ半分、もっと早く知りたかった気持ち半分。

素直に本人に聞いてみればよかったという後悔も生まれる。

少なくとも関係を持っていたあの期間は俺がAを独占していたということになる。

Aの荒い息遣いも表情も、無防備な寝顔も全て。

少し離れたところで撮影を見守るAに視線を向ける。

今すぐ2人で会いたい。

会って抱き締めたい。

そして素直にこの気持ちをぶつけられたらどれだけ良いだろう。