ユリイカ(K.K) ページ18
今何してるんやろ。
どこにおるんやろ。
何考えてるんやろ。
無意識にそんなことを考えるようになった今日この頃。
A「小島！充電器貸して！」
小島「500円」
A「今度何か奢る！」
と言ってAが何かを奢ってくれたことは1度もない。
何だかんだで俺がそれを制してしまうから。
福本「こじけん変なとこでケチやな」
小島「俺がケチなんはこいつにだけや」
そう、Aだけ。
最近そう思うことが増えてきた。
今どこで誰と何をしてるのか気になってしまうのもAだけ。
無意識に傍に寄ってちょっかいをかけてしまうのもAだけ。
毎日連絡を取りたいと思うのも―
それは斗亜もか。
A「この充電器接続悪ない？」
小島「あ、ほんま？」
斗亜に思う"可愛い"とは別の類の感情。
それが一体何なのか、俺はまだ正体を解明できていない。
福本「こじけん素直になったらええやん、」
大晴が俺にだけ聞こえるように呟いた。
小島「は？」
何の脈絡もないその言葉に俺は首を傾げる。
福本「メンバーとかグループとかそういうの考えて躊躇してたら後悔すんで、」
小島「ちょ待って？何の話？」
大晴がニヤリと口角を上げる。
福本「バレバレやから隠さんでええって」
本当に何の話か分からない。
だけど大晴は何もかも知ったような顔。
Aは同期で同い年。
近くにいることが当たり前、仲良くするのが当たり前。
ずっとそんな環境で過ごしてきた。
だから今更何かを躊躇することなんてない―
はず。多分。
福本「何で誤魔化すん？」
小島「やから何を？」
福本「好きなんやろ？」
小島「…へ？」
時が止まったように感じた。
福本「Aのこと好きなんやろ？」
ああ、そうか。
俺ってAのこと好きやったんや。
どうして今まで気が付かなかったんだろう。
俺の知らないところで膨れ上がった気持ちは周りに隠し切れないほど大きくなっているのに。
草間「ちなみに俺も気付いてるからな」
傍でスマホを見ていたリチャくんが顔を上げた。
末澤「俺も」
その隣で台本を読んでいた誠也くんも。
佐野「あ、俺も知ってます」
更にその隣の晶哉も。
A「え？何？皆何の話してるん？」
正門「何何？」
当の本人とぽや門だけは怪訝そうな顔をしている。
2人揃って間の抜けた面構え。
気付いてしまえば後は伝えるだけ。
さあ、それはいつになることやら。
Fin
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わさび醤油(プロフ) - kkさん» ありがとうございます！とても嬉しいです…これからも楽しんで読んで頂けると幸いです！ (2022年7月13日 1時) (
レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
kk(プロフ) - 一話完結型の短編集でこんなにもどのお話も楽しく面白いなと感じたのは初めてでした❤︎お忙しい中、たくさん更新してくださり毎回更新されるのが楽しみでした(^^)また続編も今から楽しみにしています❤︎ (2022年7月12日 23時) (レス) @page50 id: 797470a670 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - kkさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けて幸いです。そしてリクエストもありがとうございます！更新まで暫くお待ちください！ (2022年6月24日 12時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
kk(プロフ) - 小島くん、大晴くんがメインのストーリーリクエストさせて頂きたいです❤︎お忙しいとは存じますが、更新楽しみにしています(//∇//) (2022年6月24日 0時) (レス) id: 797470a670 (このIDを非表示/違反報告)
kk(プロフ) - コメント失礼します。紅一点設定大好きで、わさび醤油さんが書かれるお話や設定、展開がとても素晴らしくて楽しく一気に読ませて頂きました❤︎どのお話も好きなのですが、特に小島くん、大晴くんのお話にきゅんとしました❤︎ (2022年6月24日 0時) (レス) @page16 id: 797470a670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび醤油
| 作成日時：2022年6月15日 0時
