一目惚れ。 ページ7
可愛いなあ。
ふとそんなことを思ったのが始まりだった。
仕事に向かう時に使う最寄り駅のすぐ傍にある花屋。
そこで毎朝店先の掃除をするあの子。
A「おはようございま〜す」
にっこりと微笑んで通りすがる人々に挨拶するのを何度か見かけるうちに、恋心を抱いてしまっていた。
年は同じくらいだろうか。
緩やかに巻かれた肩くらいまでの髪、淡いオレンジベージュのエプロン。
遠くからその姿を見つけた瞬間に心が踊る。
A「あ、おはようございます！」
良規「おはようございます」
A「今日もお仕事ですか？」
良規「あ…はい」
A「頑張ってくださいね」
一目惚れなんて信じてなかった。
そんなの、恋愛をドラマチックにする為だけに誰かが創った幻だと思っていた。
だけど今それが現実となっている。
どうやら彼女は俺の素性を知らないらしい。
仕事に向かう時間も服装も毎回バラバラの俺を不思議に思わないのだろうか。
良規「ありがとう…頑張ります」
やっとの思いでそれだけ返事した俺はまた歩き始めた。
いつからか彼女の笑顔を見るのが楽しみになっていた。
彼女のことをよく知りたいと思うようになっていた。
欲望は日を追う毎に増していく。
良規「おはようございまーす」
スタジオに到着した俺の声にメンバーが振り返った。
大晴「まっさんおはよー」
良規「おはよ、大晴」
リチャくんが少し驚いたように目を見開いた。
リチャ「珍しくギリギリちゃう？」
良規「あ、今日は…」
彼女が店先を掃除し始める時間帯を見計らった、なんて言えるはずもなく言葉に詰まる。
リチャ「…何か気持ち悪いねんけど」
良規「え？」
リチャ「末澤〜正門が気持ち悪〜い」
良規「えっ？何でですか！？どこかですか！」
誠也くんがくるりと振り返ってこちらを向いた。
スタスタと歩いてきて俺の目の前に立ち、じーっと目を見つめてくる。
誠也「確かに気持ち悪い」
良規「だから！どこがですか！」
リチャ「何か半笑いやもん着いた瞬間から」
健「ああ…言われてみれば確かに」
無意識に口角が上がってしまうのを抑えられない俺は1人でニヤニヤしている気持ち悪い奴だと思われているらしい。
晶哉「正門くん何か良いことあったんすか〜？」
良規「…別に何もないけど」
晶哉「絶対嘘や〜顔に書いてありますって」
どうやら俺は厄介なメンバーを持ってしまったようだ。
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深澤りん(プロフ) - わさび醤油さん» レスありがとうございます！最後まで読みます！楽しみにしてます！ (2022年5月23日 20時) (
レス) id: 214e1122e7 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - 深澤りんさん» コメントありがとうございます！是非最後まで読んでくださると幸いです。 (2022年5月23日 20時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
深澤りん(プロフ) - 丈くん推しです。切なそうだけど結末楽しみにしてます (2022年5月23日 19時) (レス) @page42 id: 214e1122e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび醤油
| 作成日時：2022年4月2日 16時
