鬱陶しいアイツ。 ページ26
その屈託のない笑顔が、
話しかけてくる時にキラキラと輝く瞳が、
心の底から鬱陶しい。
A「風雅〜！」
どこからともなく俺を呼ぶ声が聞こえた。
無視を決め込み、気付いてないふりをする。
A「風雅！呼んでるやん！無視せんとってやあ！」
後ろから腕を掴まれた。
風雅「…何？」
まるで幼い少女のような無邪気さ。
眩しいほどに天真爛漫。
A「課題やった？」
風雅「…やったけど」
A「お願い！見せ…」
風雅「無理」
食い気味の返事に対し、絵に描いたように肩を落とすA。
A「ほんまにお願い…何でもする！」
風雅「何でも？」
A「何でも！」
風雅「…後でジュース奢ってくれるんやったら」
A「やった〜！風雅ありがと〜！」
差し出したノートを受け取ったAはご機嫌な様子で自分の席へと戻っていった。
その背中を見つめながら考えを巡らせる。
Aの好きな人ってどんな人だろう。
.
.
.
風雅「おはようございまーす」
斗亜「あ、風雅おはよう」
学業と仕事の両立。
決して楽ではない2足のわらじ。
彪太郎「いやあ…ほんまに昨日の体育の疲れがキてるわ」
拓哉「あんなん余裕やって」
しんどいのは俺だけじゃない。
メンバーだって同じ。
各々が苦悩を抱いている。
琉巧「今日撮影2件かー…」
斗亜「明日はまいジャニやんなあ？」
拓哉「俺まだ課題終わってへんのに〜…」
ふとAの顔が思い浮かんだ。
いつだって明るくて元気で賑やか。
だけど、アイツもアイツなりに悩んだり憂いたりするのだろうか。
それはどんな時なんだろう。
拓哉「あっ！」
斗亜「何いきなりでかい声出して…」
拓哉「ふうさん課題終わってるやんな？」
風雅「え？…まあ終わってるけど」
突然話を振られて驚いた俺はスマホから顔を上げた。
拓哉「マジで一生のお願い。見せて。」
風雅「あー…無理やわ」
俺のノートは週明けまでAの手元にある。
今頃一生懸命ペンを走らせているのだろうか。
それとも家族と過ごしてる？友達と遊んでる？
拓哉「ケチ！」
斗亜「自力でやったらええ話やろ」
彪太郎「正論やなあ」
駄々をこねる拓哉を諭すメンバー達。
拓哉「今からやり始めても間に合うか怪しいやん！やからほんまにお願い！ふうさん！」
風雅「見せたいけど見せれへん」
拓哉「え？」
風雅「他の人に貸してるから」
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深澤りん(プロフ) - わさび醤油さん» レスありがとうございます！最後まで読みます！楽しみにしてます！ (2022年5月23日 20時) (
レス) id: 214e1122e7 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - 深澤りんさん» コメントありがとうございます！是非最後まで読んでくださると幸いです。 (2022年5月23日 20時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
深澤りん(プロフ) - 丈くん推しです。切なそうだけど結末楽しみにしてます (2022年5月23日 19時) (レス) @page42 id: 214e1122e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび醤油
| 作成日時：2022年4月2日 16時
