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別にAに彼氏ができるのは初めてじゃない。
俺が知る限りで3人目。
既に3回も同じ傷を負っているということになる。
恭平「大橋くん今日冴えてるっすやん」
和也「え？何で？」
恭平「ヘッドホンが謙杜で？謙杜がヘッドホンで？…あれ？何やっけ？」
駿佑「言ってることめちゃくちゃやで恭平」
今回の相手はどんな人だろう。
前の彼氏は真面目そうだったけど気に食わない奴だった。
その前の彼氏も何となくいけ好かない奴だった。
例えどんな人だろうと心の底から認めることなんてできない。
Aの彼氏だなんて。
恭平「実家ボケやわ」
駿佑「何やねん実家ボケって」
恭平「久々大阪戻ったら何か頭ボケへん？」
丈一郎「多分それお前だけやで、恭平」
どういう流れで交際に発展したんだろう。
Aから気持ちを伝えたのだろうか。
はたまた相手から伝えられたのだろうか。
一体どこまで知っているんだろう。
Aの唇の感触や滑らかな肌、体温まで知り尽くしてしまっているのだろうか。
丈一郎「…何や謙杜さっきからぼーっとして」
謙杜「えっ？」
恭平「謙杜も実家ボケちゃう？」
謙杜「…そんなんちゃうって」
俺は今、上手く笑えているだろうか。
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.
.
仕事を終えてホテルに戻った。
荷物を置いてそのままベッドになだれ込むように寝そべる。
謙杜「あー…」
悔しい。
俺はまた何もできなかった。
もしこのまま上手くいって結婚なんてしてしまったらどうしよう。
幼かったあの頃とは違ってAはもう大人になってしまったのだ。
有り得ない話じゃない。
気持ちを伝えることすらできない自分が歯痒い。
ホテルの天井をぼんやりと眺めながらAの笑顔を思い浮かべる。
その時、部屋のインターホンが鳴った。
重い体を無理矢理起こして立ち上がり、ドアスコープを覗くを
謙杜「え、丈くんやん」
扉を開けると、丈くんが"よっ"と片手を上げた。
謙杜「どうしたんですか？」
丈一郎「いや、ちょっと」
丈くんはまた探るような目付きをしている。
見透かされないよう、俺はやっぱり視線を逸らした。
丈一郎「…謙杜ほんまに何かあったやろ」
謙杜「…何でですか？」
丈一郎「勘。伊達にお前より長く生きてへんからな。」
メンバーの心配でさえも今は少し鬱陶しい。
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深澤りん(プロフ) - わさび醤油さん» レスありがとうございます！最後まで読みます！楽しみにしてます！ (2022年5月23日 20時) (
レス) id: 214e1122e7 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - 深澤りんさん» コメントありがとうございます！是非最後まで読んでくださると幸いです。 (2022年5月23日 20時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
深澤りん(プロフ) - 丈くん推しです。切なそうだけど結末楽しみにしてます (2022年5月23日 19時) (レス) @page42 id: 214e1122e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび醤油
| 作成日時：2022年4月2日 16時
