《恋》2 (ページ31)

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・R#81 ページ31

海「廉〜席分かった〜？」
「分からん。多分それどころじゃないんやと思う(笑)」

既読のままのトーク画面。

敢えてそうしてるかもしれへんし
ほんまにそれどころじゃないかもしらん。

どちらにしても、もう開演や。

楽しんでくれたらそれでいい。

岸「そろそろだぞー」
「ほーい」

俺の原点であり、居場所。

見守ってな、Aちゃん。

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ホームとも呼べるこの場所は俺にとって特別で
ライブならではの空気感が心地良い。

ステージから見えるこの景色が好き。

生きてるって感じがするから。

隣にはメンバーがいて

目の前には大切なファンのみんながおって

俺は"俺"でいられる。

そして、今日はAちゃんがおる。

見えてるかな、俺のこと。

どう映ってるんかな。

そんな事を考えながら外周を歩いていると
後ろにおったジンに肩を叩かれて一言。

"左斜め前見て！"

言葉通り左斜め前に視線を移すと
ペンライトを握りしめるAちゃんの姿。

こんな近いとこにおったんやって驚きと
人形みたいに固まってるAちゃんに笑いが出たけど
それと同時に照れくささを感じる。

"今にも触れられそうな距離"

軽く頭を下げて前を通り過ぎる俺にジンは大笑い。

ほんま、やめろやー・・・もう。

はっず。

てか、俺が先に見つけたかったなー

神「ぷっふふふ(笑)」
「やめろってー(笑)」

振り返れば愛しい人の姿。

"廉くん"って

呼ばれたような気がした。

二人だけの世界。

"守りたい"

何があっても。