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Story25 ページ27

You side





『あ、ところでジンさんジンさん。』


テストも終わり、来た時と同様に黒いポルシェに揺られていた時。

私はそろそろ言わなければと、変装の件について話す事にした。


「なんだ。」

『報酬の話なんですけど、あれお金じゃなくて別のにしてくれません?

変装マスクや変声機みたいな?』

「…理由を言え。」


一応ダメ元で聞いてみたつもりだったが、どうやら今日は機嫌が良いらしい。

あ、いいのねと思い打つも、適当に誤魔化しを入れる。


『ほら、俺ってまだ子供じゃないですか、一応。

それでこーゆー違法作業してるってバレると、結構めんどくさいんですよ。』


そう言えば、ジンさんは暫く何かを考えるように黙り込んだ後、こちらを向いてこう言った。


「…男か女か選べ。」

『えっ、いいんですか??
えっと……そんじゃあ女で。』

「分かった。こちらで手配しておく。」


……んん??
私は今、疲労による幻覚でも見えているのかな??

いやだって、ジンさんがこんな優しい訳ないし…。


『…こりゃ、明日は晴れでも傘をさして歩かないとな……。』


そんな独り言をボソボソと呟いていると、ジンさんに一発入れられた。

………はぁ?こっちが入れたいくらいなんですけど??←


『いっったいな〜〜、もう!!
子供には優しくしろって、学校で習わなかったんですか!?』

「生憎俺にそんなポリシーは無い。」

『顔は良いのに残念な男だなおい!!』


思わず溢れそうになった殺意を抑え、そう言う。
俺偉い、褒めて。


「それと、今日の内に偽名も考えておけ。」

『へ』

「あった方が何かと便利だ。」

『…えぇ……。』


何この人……。
オレオレ系イケメンの後はママンかよ……。


「…もうすぐ着く。さっさと降りる準備をしろ。」

『………まま』

「あぁ"?」

『今すぐ準備します!さーせんした!!』


ジンさん、目がマジなんだよ……恐ろしや。

先程出会った運命のママンの恐怖を感じながら、私は使えそうな偽名を考えた。

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食物連鎖の頂点に立ったササミ(国産)(プロフ) - ユキさん» うわあ本当だ……ありがとうございます!!更新の励みになります!これからも頑張りますね!! (2019年8月29日 18時) (レス) id: 1320405534 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - すごく面白いです!更新楽しみにしてます!!それから、24話なんですけど、URLではなくて、USBかな?と思ったのですが、間違ってたらすみません。 (2019年8月26日 13時) (レス) id: 36bc1bbe51 (このIDを非表示/違反報告)
食物連鎖の頂点に立ったササミ(国産)(プロフ) - 明里香さん» いつもお世話になってます!全然細かくなんてありません!(笑)多分これからも誤字る予定なのでもっとビシバシ言ってやってください!<(_ _)> (2019年8月13日 22時) (レス) id: 1320405534 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 46話が45話になっています。 (2019年8月13日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 44話に誤字がありました。「見たいですから」ではなく、「みたいですから」です。細かくてすみません。 (2019年8月13日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:食物連鎖の頂点に立ったササミ | 作成日時:2019年7月23日 16時

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