134 ページ34
-
永見Side
深呼吸をして堂前さんの家へ
「お疲れ様です」
「お疲れ」
出来るだけいつも通りに接して
早くこの場から立ち去りたい
そう思ってすぐに要件を伝えた
「…えっと、携帯と財布もらっていいですか」
「ん、これやな」
手を伸ばして受け取ろうにも
堂前さんは手を離してくれなかった
「聞かへんの？」
「え」
「なんでここにAの携帯と財布があるのか」
堂前さんと目が合う
僕は声を震わさないように必死で
「気には…なりますけど、」
「俺今日ぶっ倒れてん」
「え、そうなんですか？大丈夫ですか？」
「ほんでAが看病しにきてん」
Aさんが看病？わざわざ？
同期ってだけで？
同期とはいえ男の人の家やで？
「Aは優しいよな」
「…優しいですね」
優し過ぎる、ほんまに優し過ぎるわ
Aさんの優しいところが好きやのに
今は嫌いになりそうだ
「優し過ぎて優柔不断であかんとこもあるけど」
「…、？」
優柔不断？
「東京行くのも迷ってるし」
……？
東京、？
「……え、？」
「あれ、聞いてへんの？彼氏やのに？」
…聞いてない
Aさんは僕にそんな話を一度もしていない
「付き合ってるんやろ？」
「！！」
そして堂前さんはやっぱり気付いていた
僕とAさんが付き合っていたことを
「し、知ってたんですか」
「知ってたというか気付くやろ、気付かんわけないやん
どれだけAのこと見てきた思ってるん」
言葉の重みが違い過ぎる
ずっとAさんの隣にいた人の言葉の重み
「…すみません」
「なんで謝んの
俺からしたらそんな重要なことちゃうし」
情けないことに僕は謝ることしか出来なくて
そんな僕を堂前さんは心の中で嘲笑ってるように見えて
より情けない気持ちになった
そして堂前さんはなぜか僕のことをじっと見つめている
…今度は、何を言われるんや
「俺Aとキスしたから」
………は、？
-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 380人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るうみ(プロフ) - あゆさん» フジは口が悪過ぎるだけで根は良い奴なんですほんとは😇笑 堂前さんはフジに殴られてますけど同期やからこその関係性やと思って書いてます私もお気に入りです🙌笑 (3月14日 0時) (
レス) id: 85c052b4e6 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - 堂前さんと仲直りできて良かったあ🥲いろいろあったけど、それでも2人の関係性って唯一無二な感じでとっても素敵です💫フジさんはやっぱり頼りになるしかっこいい！家に向かう時のフジさんと堂前さんのやりとりもめっちゃ好きです☺️🫧 (3月7日 21時) (レス) id: 869ad398aa (このIDを非表示/違反報告)
るうみ(プロフ) - あゆさん» 男らしく決める堂前さん見たかったんでこんな感じになりました😂永見さん心配ですよね🥺永見さんとのお話はもう少し先になりますのでもう少しお待ちください🥺 (2月13日 1時) (レス) id: 85c052b4e6 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - バチバチに宣戦布告する堂前さんめっちゃ好きなんですけど…🥺💕強引なやり方も好きすぎるが故だって思うと切なくなりますね…。永見くんともこれからどうなっちゃうのかな、、永見くんのメンタルを密かに心配してます🥲 (2月12日 10時) (レス) id: 869ad398aa (このIDを非表示/違反報告)
るうみ(プロフ) - あゆさん» 堂前さんがちょっと可哀想過ぎるかなーと思いながらもどうしてもこの展開で書きたかったので書いちゃいました😇笑 いやいやそんなことないです！恐縮ですありがとうございます🥲🥲 (2月5日 3時) (レス) id: 85c052b4e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るうみ
| 作成日時：2023年12月16日 1時
