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生暖かい風が頬に触れる
誰もいない公園に二人
どうしよう、言うなら絶対今やのに
ああ、もうお酒の力に頼ろうとしてる私ほんま情けない
結局、頑張って頑張って練習してきた言葉なんて
もう何にも思い出せない
「僕ね、ふと思ったんですけど」
「うん、？」
「Aさんと仲良くなれてよかったなって」
「…え、？」
永見くんの顔を見る
顔が赤い、永見くんも酔ってる、？
「僕ってやっぱこういう性格やから
明るくしろとか、テンション上げろとか、
ってよく言われてたんですよ」
「あはは、それ私も言われてた」
「でもね、Aさんが
そういうことを人に言ってるところ見たことないんですよ」
「うーん、それはそれで先輩としてどうなんやろ、、」
それはただ単に私が後輩と喋れんかったのが
原因やと思われるんやけど
「Aさんって僕以外の人にも優しくて
何されても怒らへんしニコニコしてるし
でもなんかあったら良い感じにフォローしてくれて」
「全然全然、、ほんまにそんなことない、、」
「先輩やのに申し訳ないんですけど
気張らなくていいのめっちゃ楽なんですよ」
いつもならそんなこと言わないのに
そんな風に感じないのに
永見くんの話す言葉が
いつもより柔らかく優しく感じる
「それで僕、今日はどうしても
Aさんに伝えたいことがあって」
「……え、」
突然、気配の無かった澄んだ空気が漂う
予感を察知出来ないまま
身体の中に入り込んで上手く呼吸が出来ない
心臓が大きな音を立てて
体温が少しずつ上昇してる感覚
「…私も、今日どうしても
永見くんに伝えたいことがあるねん」
「え」
「あのね、！」
今なら言える
そう思って口を開こうと
「待ってください！僕から言わせてください！」
永見くんの大きな声に
振り絞った勇気が一瞬にして縮こまる
でも永見くんが
私みたいに声を震わせて
「僕、これからもAさんと仲良くしたいです！」
「………え、？」
眼鏡の奥の瞳が純粋に残酷に細まる
「Aさんと出番被ってたら嬉しいし
なんかもっと頑張ろって思えて」
「これからも先輩後輩として仲良くしてください」
私は永見くんが好き
その気持ちに気付いてから
自分なりに頑張ってきたものが
泡となって消えた
「Aさん、は、？」
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るうみ(プロフ) - 名無しさん» わあほんとですかありがとうございます😢💓はい！楽しみにしていただけると嬉しいです🥰🥰 (7月27日 10時) (
レス) id: 85c052b4e6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - るうみさんのお話が好きです。続き楽しみにしてます！ (7月27日 0時) (レス) @page19 id: a33a5da6cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るうみ
| 作成日時：2023年7月23日 0時
