42 準備と ページ42
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永見Side
単独の準備はネタだけではない
「これは？何の写真？」
「ええから腕上げて」
単独のフライヤー用の写真
何をやらされてるか分かってない浜田
「針？目覚まし時計で俺らが針ってこと？」
「次は人差し指出して」
単独って新ネタ用意して
フライヤー作って(というか作って頂いて)
とにかく準備準備準備なのだ
大変やけど今の僕には好都合かもしれない
余計なことを考えなくて済むから
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「…あ、ごめん待って」
「え」
「なんやったっけ」
「もしかしてネタ飛んだ？」
浜田の指摘に必死にセリフを思い出す
「ごめん、もう大丈夫いける」
「ちょっと休憩挟む？」
「いや、あと1週間しかないし」
ほんまに何してるんやろ
「今やってもまたミスるって」
「もうミスせんから」
「無理しても意味無いやん」
…あかん、これは喧嘩になるな
「分かった」
「…」
1人になろう、頭冷やそう
どうせこんな空気でネタ合わせしたって無理や
浜田を置いて1人になれる場所を探す
廊下の端っこの非常階段で腰を下ろす
「……はぁ、」
喧嘩はしたくないから
これでええんやけど
こんな時間ですら今は無駄だと思ってしまう
ああ、もう、なんでこんなことに
「ひゃあ？！」
「え」
「びっくりした…永見くん？
こ、こんなとこで何してるん？」
「Aさ、ん、」
なんでこんな時に会ってしまうんや
嫌ではないけど、絶対このタイミングではない
余計集中出来ひんなる
「……ちょっと、色々あって」
「…私もここに座っていい？」
「はい、大丈夫です」
「あ、もしかして1人で集中してた？それやったら、」
「いえいえ！全然そんなことないんで！」
「そ、そう？邪魔やったら全然言うて？」
遠慮がちに非常階段の隣に座るAさん
もう僕は完全に集中することを諦めた
こうなったらとことんAさんと話してやる
「今日芸人多いよね平日やのに」
「多いっすねえ」
「人が多いとか苦手やから階段に逃げようとしたら
先客がいてびっくりしたわ」
Aさんの声を聞くと落ち着く
湧き上がっていた感情が沈んで冷静になる
今思えばあのままヒートアップしてたら
浜田と喧嘩になる一歩手前やったから
ある意味良かったのかもしれない
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るうみ(プロフ) - 名無しさん» わあほんとですかありがとうございます😢💓はい！楽しみにしていただけると嬉しいです🥰🥰 (7月27日 10時) (
レス) id: 85c052b4e6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - るうみさんのお話が好きです。続き楽しみにしてます！ (7月27日 0時) (レス) @page19 id: a33a5da6cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るうみ
| 作成日時：2023年7月23日 0時
