32 おめでとう ページ32
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3月20日
劇場のテレビでみんなと盛り上がって
帰ってきた彼らを祝った
「「新人賞おめでとう！」」
スタッフさんや他の芸人に拍手され囲まれ
それを私はフジと遠くで見ていた
「あんたも言いに行きーや」
「後で行くからええの」
あんな大勢の中に入るのはやっぱり勇気がいる
少し盛り上がりが落ち着いたら行こう…
いやでも今行った方が…
「動きが挙動不審やねん」
「あぅ、うるさいな」
そんなこと言ってる間に
スタッフさんと出て行こうとしている
劇場に飾るポスターの写真撮りに行くんかな
「あーあ、」
「あ、あれ終わってからでええし！」
「ほんで明日になるパターンね」
「今日中には言うもん！」
ああもうなんでこんな意気地なしなんや私は
永見くんと仲良くなれたと思ってたのに
こういう時にこそ1番におめでとうって言いたいのに
「Aさん」
「……へ、え、？」
「あの、“おめでとう”って言ってくれないんですか」
急に近づいてきたかと思えば
私の目の前で止まった彼は
遠慮がちに小さい声でそう言った
「ぅわああ！！おめでとう永見くん！！」
「っわ、思ってた5倍くらいリアクション大きかった」
「ずっとテレビ見てたんよ！ほんまにほんまに！」
言いたかった言葉をやっと口に出来たことが嬉しくて
声のボリュームを間違えてる
それでも永見くんは嬉しそうに笑ってくれた
「良かったあ、Aさん何にも言うてくれへんから」
「ちゃうねん！なんか、その、周りに人多すぎて、、」
「僕Aさんからのお祝いを1番に待ってたのに」
な、永見くんが拗ねてる、？？
き、気のせい、？？
「ご、ごめん、私もすぐに言いたかってん」
「でもほんまに嬉しいです、そこまで喜んでもらえて」
「当たり前やん！ずっと応援してたんやから、！」
「永見ー！早よ行くで！」
浜田くんの声が聞こえて
永見くんは後ろを振り返る
「あ、すみません、この後すぐ行かなあかんくて」
「ううん！全然！ほんまにおめでとうね！」
「あの、またご飯行きたいです」
「もちろん！お祝いでもしよっか！」
「ありがとうございます。じゃあ失礼します」
「うん！いってらっしゃい！」
わざわざ永見くんがこっちまで来てくれた
永見くんの前でおめでとうって言えた
「……幸せ」
「あっそー、隣の私には見向きもせんかったねー」
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るうみ(プロフ) - 名無しさん» わあほんとですかありがとうございます😢💓はい！楽しみにしていただけると嬉しいです🥰🥰 (7月27日 10時) (
レス) id: 85c052b4e6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - るうみさんのお話が好きです。続き楽しみにしてます！ (7月27日 0時) (レス) @page19 id: a33a5da6cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るうみ
| 作成日時：2023年7月23日 0時
