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…






好きな人を抱くことがこんなにも幸せだなんて
思わなかった






今までは適当に女見つけて抱いて、それで満足してた
はずだったのにもうA以外の女抱けないかもな






俺だけ求めてAの意識無くなるまで抱いて
求めても求めても足りなかった






貴｢…た、しょーた、｣





軽く肩を揺さぶられ、目を開ければ制服を着たA





貴｢もう学校行くよ？｣


『…今、なん、じ？』


貴｢今、8時だよ。遅刻するよ｣







たったこれだけの会話なのに、嬉しくなって
Aの腰に腕を巻き付けた




『ん、やだ…』





離したら何処か行っちゃいそうで、終わりそうで
次に会う口実が欲しくて






『遅れて行くから、鍵貸して…』


貴｢え？ポスト入れといてよ｣


『ん、分かった』





一瞬困った顔をしたけどAの家の鍵を貰った
学校に行こうとするAを追いかけて玄関まで送る






『身体平気？』


貴｢あ、うん。大丈夫だよ｣


『そか、行ってらっしゃい』




家から出ていこうとするAが振り返って
優しく微笑んだ





貴｢いってき…んっ｣







どうか、昨日の俺を忘れないで
そんな気持ちを込めて首に手を回してキスをした







Aが出ていった家
リビングに戻ると朝ごはんが用意されていた








『…お人好し、』








リリ渡辺くん、家にいる??


リリ起きてる??








2件のメッセージに既読を付けることなく
携帯の電源を落とした







朝ごはんを食べて
暫くしてたらいつの間にか昼になってて
鍵を持ったまま学校に向かった







『失礼しまーす』


先｢渡辺、お前もう昼だぞ？？｣








遅刻届を受け取り、職員室から出ると
眠そうに歩くA






貴｢次は…なんだっけ｣


『現文だな、おはよ』






俺を見て目を丸くするA
鍵を見せると手を伸ばして受け取ろうとする




『持ってていい？』


貴｢え、なんで？｣


『何となく』








何となく、なんかじゃない。
会える口実が欲しいだけ、ただそれだけなのに
断られるのが怖くて直ぐにポケットに入れた









リリ｢A、渡辺くん！！｣









俺には彼女が居るのにな

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もにぃ(プロフ) - ふさん» ありがとうございます！更新、完結出来るように頑張ります！！ (2021年2月8日 22時) (レス) id: e68f2c559e (このIDを非表示/違反報告)
 ふ - 楽しくキュンキュンして一気読みしました！続きを楽しみにしてますね♪♪ (2021年2月8日 17時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名：もにぃ | 作成日時：2021年1月4日 12時

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