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゛今日来て ゛
昼休みの終わりごろ届いたその4文字。
定時のチャイムと共に更衣室に向かう予定が、...
後輩である白濱くんの書類整理を手伝うことになって気づけば20時前。
ありがとうございます、すみませんでした
を連呼する彼を残し足早にオフィスをあとにする。
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「おーっと、Aちゃん」
『えっと、はい...』
「あれ？急いでる？感じ？」
『ちょっと...』
「あー！そっか！ごめんね、また明日でいいよ」
『すみません、お疲れ様です！』
微笑む哲也さんがぐらりと揺れた。
そう、私は急いでいる。
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『遅くなってごめんなさい』
「.....今日も、残業？」
『後輩の仕事...終わんなくて』
あの4文字を寄越した彼の家、ドアを開け開口一番謝罪を述べながらリビングへ向かうと黒革のソファーに座る彼とばちり、目が合う。
強調された言葉ひとつひとつが怖くて萎縮してしまう私に気づいたのかふんわり、子犬のような親しみ易い笑顔を向けた彼はまた言うのだ、
「お疲れ様、A」
『ありがとう、剛典』
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「プライベートと、っ...仕事は違うもんね？」
『ん、やっ...ちが、いま、...っ』
雪崩込むようにソファーに沈んだ私の体の上を剛典がなぞるようにいたぶっていく。
痛い、痛いけど、時折くれる優しいキ スに頭も体も気持ちもついていかないのだ。
「口、開けて」
『は、い...』
顎を掴んだ彼の細い指が皮膚にめり込む。
ジンジンと熱を持つ顎と彼の威圧的な目で私は従う以外の選択肢がなくなってしまう。
探るように侵入してくる熱い舌が私の全てを溶かしていくようで、開かれた口、その端からどちらのかも分からない唾液が伝う
「舌、出して」
『ひゃ、....ん、く、っ゛！』
恐る恐る出した舌を吸われたと思えばギリ、と歯が立つ。
ジワジワと鉄の味が広がる口内、剛典の香水がくすぐる鼻腔、好意、そして狂気でドロドロに溶けたその視線。
すべてが私を支配する。
「誰のなのか、分かってるよね？」
『ん、....っ、ぇ、あ、』
こくこく、と頷くことしか出来ない私を見て満足そうに彼はつぶやくのだ
「いい子、いい子。」
わたしは、いいこ。
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作者名：バニ | 作成日時：2018年8月11日 16時
