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「今日のAちゃんさあ、昨日と同じスーツ着てない？」
「ですよね？俺も思いました」
ゆっくりと上がったタバコの煙の向こうの亜嵐の声が大きくなる
__________ Aちゃん
俺たちの課で唯一の女の子
唯一といっても課全体の人数が少ないからどうとも言えないけど、
「亜嵐昨日送ってやったんじゃないの？」
「俺じゃないっすよ」
「えー、誰だろ臣？....いや違うなあ、...直人？」
「俺。」
「........は？」
「Aのこと送ったの俺」
「啓司さん、..すか」
「そー、ちなみにいうと朝帰りの相手も俺ね」
「...待って待って、ストップ」
「びっくりした？」
「びっくりとかじゃなくてさ、啓司それまじで言ってんの？」
「いやなんで嘘つくの逆に」
今まで興味なさげだった横の男はスマホに視線を落としたまま相変わらずヘラヘラしながら続けていく
「A彼氏いるっぽいんだよねー、しかもなんかやばそーなの」
「ちょっと待ってください、あの、話がよく理解できないっつーか、」
「いやいや。そのままの意味だけど」
「ちょっと、ストップして。とりあえず聞くけど啓司とAちゃんはあれなの？ ヤ っちゃった？ってこと？」
「そーゆーことだね」
「お、おう、.....それで、彼氏は？」
「携 帯の着信。やばいんだってもう、うぜーから電源切ってやったけどね」
「..............亜嵐、分かんない、俺この人が何言ってんのか分かんない」
「いや、俺も分かんないっす」
「えー？なんで？」
「無理だわ、ちょっと俺外出てくる」
喫煙ルームから出ていく俺の背中には啓司の間延びした いってらー の声。
Aちゃんと、啓司？
組み合わせ的に無さすぎて混乱する
.
.
『哲也さん、2課の橘さんからです』
「.........」
『哲也、...さん？』
「え？あ！はいはい！ケンチからね！」
いつもは結ばれている髪が今日降りている、
「てっちゃんごめん立て込んでた？」
「いやー立て込むっつーか.......」
「え？なに？なんかあった？」
それはいきなり沸いたある2人のお話。
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作者名：バニ | 作成日時：2018年8月11日 16時
