【J.M】Noriu gauti【8】

286*昔の話 ページ6

潤『大学三年の時かな？

とある女の子に誘われたの、“抱いて欲しい”って。

その頃はかなり遊び人なのも浸透してたし、彼氏持ちとも何度か揉めてたから、後腐れない女としか関係を持たなかったんだけど・・・

その子、いくつか同じ講義を取ってたから顔見知りだったんだけど、頭のいい彼氏がいたの。

二人が付き合ってるのは有名だったから断ったんだけど、何度も食い下がるから、一度ご飯に行って、何でオレに拘るか聞いたの。

近しい存在の子と、そういう関係にはなりたくないから』


潤『“彼氏と別れたいから、理由が欲しい”って言ったの。

別に、その相手がオレじゃなくても・・・って言ったら、“普通の人は本気になったりしたら迷惑掛けちゃうから”って(笑)。

オレは遊び人だから、後腐れないって思ったんだって(苦笑)。

“他の男の子には、付き合う気もないのにそういうの、申し訳なくて頼めない”って・・・

オレの位置付けからしてスゴくない？(笑)』


「別れ話が出来ないから？」


潤『ううん、別れ話はしたんだって。

でも、彼女の両親は資産家でね、要するに雇用を経由して、最終的には[逆玉]狙い、みたいな？

知識が足りない部分があれば見下してバカにするし、基本的に我が儘だし、エッチも我が儘で独りよがりで自分のことしか考えてないから、愛情より計算高さしか感じないのが、別れたい理由だったんだけど・・・

頑として首を縦に振らないから、外堀から固めようって思ったんだって。』



私に向けてくれる松本さんとは真逆な人なんだな、その人の彼氏。



潤『自分の評判が大暴落しても構わないって。

だから何か、彼女が気の毒になっちゃって。

だから、一期一会だったオレの相手の中で、唯一何度も会う、端から見たらオレの[お気に入り]とか[彼女]みたいな？

出来る限り側に置いてたの。

イチャついたりはしなかったんだけどね？』



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