【J.M】Noriu gauti【8】

285*とりあえず今は ページ5

ああ、これ、ツリーなんだ(苦笑)。



「これ、一年中、出しっ放しなんですよ(笑)。

お父さんが、ご一緒した硝子職人さんから頂いたらしくて。

お父さんから奪っちゃいました(笑)」



松本さんがキョトンとした顔をして笑う。



潤『何か、人の物を強奪するイメージないからちょっとビックリした(笑)』


「強奪って(笑)」


潤『あ、ちょっと言葉が悪いけど(笑)。

何か、いつも譲ってる感じ。

オレの中では』


「うーん・・・

我が儘ですよ？やっぱり(笑)」


潤『ドライヤー、貸して？』



松本さんがドライヤーを手に取って、髪を乾かしてくれる。



潤『明日、仕事は？』



松本さんがドライヤーのコードを元通りに束ねながら言う。



「月イチの・・・」


潤『ああ・・・(苦笑)。

あのさ、』


「はい？」


潤『スケジュール決まって、ある程度溜まったらメール連絡が欲しいかも。

一緒に管理したい。把握してたいの。

オレも・・・』


「私も把握しておきたいです」


潤『イレギュラーで会いに来られるのも大歓迎だけどね？(笑)

明日教えて？』



明日？



「はい」


潤『昔話をしたいの。

聞いて貰える？』


「え？

あ・・・はい」



松本さんがソファーに座って、ポンポンと自分の隣を叩く。



潤『オレんちじゃないけど(笑)』



松本さんは私の肩に腕を回して口を開く。



潤『昔、抱いた女の話なんだけど・・・

最後までちゃんと聞いて貰える？』



・・・ちょっと、やだ。



でも、何かしらの理由がなきゃ、私が聞きたがらない話なんてしない筈だから・・・



無言で頷くと、



潤『色々ツッコミどころあったり、自惚れてんなぁとか、遊んでんなぁとか思うだろうけど、とりあえず話を進めさせてね？』



松本さんは何だか回りくどい言い方をする。



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