【J.M】Noriu gauti【8】

315*忘れてた ページ35

ヒトちゃんと別れて松本さんに連絡する。



明日は松本さんの仕事が早いから、文章メッセージを発信すると、



───帰宅したら連絡して？



松本さんらしい気遣い。



.



ヒトちゃんの台詞が頭の中をループする。



俗に云うのかはわからないが、[一ヶ月記念]という物をすっかり忘れていて・・・


駄目だなぁって。


記念日とか、ちゃんと覚えてない彼女って・・・愛情足らない女みたいに思われてないかなって。



帰宅した旨を連絡すると、寝る準備を済ませてから電話して欲しいと返信がある。


お風呂を済ませてベッドに入って松本さんに発信すると、



───お疲れさま。楽しかった？


「あ、はい。楽しかったです。

何か、"リア充でしょ！"って散々言われました(笑)」


───そうなの？


「キラキラしてたらしいです(笑)」


───オレがその理由だって解釈してもいい？(笑)


「松本さんしか・・・」


───ん？


「松本さんだとしか思えないですよね(笑)。瑞樹がニヤニヤ笑ってたんですけど、ヒトちゃんも何か変だったんです。

・・・一昨日、飲み会だったって何で教えてくれなかったんですか？」



気になっていた事を問う。



───"今日、ゼミの飲み"って言ってたらAちゃん、仕事集中出来た？

そりゃ、大きく動揺してミスに繋がるような事は無いだろうけど・・・モヤモヤせずにオレからの連絡待てた？


「そわそわしちゃってたかもしれないです」


───ある程度時間が経ってから二人で話し込む形になるってわかってたから、だから言わなかったの。



松本さんが考えた上で伏せたままだった事を聞かされる。



───話した、んだよね？


「はい。

ヒトちゃんは悪くないけど、ゴメンって。

で・・・」


───ん？


「ごめんなさい。

私、一ヶ月記念日？それ、忘れてました。

ホント可愛げがなくて・・・」


───何で？

オレも忘れてたよ？(苦笑)



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