3 ページ9
やっと寝息をたて始めた北斗先生のほっぺにちゅーをして。
起こさないようにそーっと抜け出した。
枕元には起きたら飲めるようにペットボトルの水を二本置いて。
脱水するといけないし…。
もうすっかり午後になってしまったけど、
これから家事に取りかかろう。
洗濯も掃除も順調に進めて、
よし次はごはん。
生姜とかねぎとかたくさん入れた方がいいよね、と
冷蔵庫を除いてるときだった。
寝室の方からバタンっ、と何かが倒れるような音がして。
『北斗先生！？』
慌てて駆けつけると北斗先生がベッドの側で転んでる。
北「いってぇ…」
『何、どうしたの？！』
起きたらお前いなかったから…、って。
急に起き上がったから目眩がして倒れたみたい。
北「どこにいっちゃったのか心配になって…」
『急にいなくなってごめんね。でも、無茶なことしないでよ。』
ベッド戻る？肩貸そうか？なんて心配には首を横に振って。
北「リビングいく…。」
ソファー行きたい、なんてよくわからないわがままと、
まだ顔が青いというのに強がる理由は多分私で。
リビングのソファーに寝そべる北斗先生に毛布をかけて、
キッチンに戻ればぽやぽやした瞳に見守られているのを感じた。
『さみしがり屋さんめ。』
こっそり苦笑いしてると
なぁー、なんて不満そうな声が飛んでくる。
『はーい、もうちょっとー。』
カウンター越しに返事をして数秒。
さっきより間延びした
なぁーーー、がもう一回。
あぁ、もう本当に…
『はいはい、今日の北斗くんは困ったちゃんだねー。』
コンロの火を一旦止めて、
ソファーで膨れてる北斗先生の頭をぐりぐり撫で回す。
満足して目を細める姿は本当にわんちゃんみたい。
『もうちょっとだからいい子にしててねー。』
北「あ…、」
手を離すと途端に寂しそうな顔。
そうやって情に訴えかけるのはずるいと思います。
北「…もっと触っててよ。」
『もう…、こんなことしてたら家事も終わらないし
お熱も下がらないんだから。』
北「そんなこと言ってお前今ほっぺたゆるゆるだからな。」
北斗先生は実は甘え上手で、
そして私はそれにまんまとやられるだめな彼女だ。
北「ごはん終わったらまた一緒に寝ようね。」
『しょうがないなぁー。』
洗いものはまた先生が寝たあとかな。
お熱、おわり。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 912人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
心愛 - 更新ありがとうございます。きみがいいとせんせ、両方ともStayHome中のお話をぁのお願いします (2020年7月27日 23時) (
レス) id: 438de2be2d (このIDを非表示/違反報告)
心愛 - 久しぶりに来たら更新されていて嬉しかったです。しかもリクエストありがとうございます。また更新、お待ちしてます。綾鷹さんのペースで大丈夫です (2020年6月14日 5時) (レス) id: 438de2be2d (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - 綺星さん» いつも読んで下さってありがとうございます！めちゃめちゃ遅い更新で申し訳ないのですがかしこまりました！どうぞお待ちくださいませ(;_;) (2020年5月5日 23時) (レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - pon，さん» 今更のお返事で申し訳ありません！！かしこまりました！めちゃめちゃ遅い更新なのですがきっと書きますので少々お待ちくださいませ！(;_;) (2020年5月5日 23時) (レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - 心愛さん» 毎度毎度とんでもなく遅い更新にも関わらず読んで下さってありがとうございます(;_;)リクエスト頂いている甘えん坊先生がそっち系の予定なのですが、そちらでいかがでしょうか？？ (2020年5月5日 23時) (レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：綾鷹
| 作成日時：2019年6月16日 10時
