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伏黒side



「__最初はグー、ジャンケンぽい!」



俺がグーで二人がチョキ。

ってことは俺の勝ちか。

まさか勝つとは本当に思ってなかった。



__時は数分前。


今日は誰が預かった子供の面倒を見るか、ということでジャンケンで決めることになった。

ちなみに平等性を重視し全員参加。


で、今に至る。



「あー俺のバカー!パー出しときゃよかった!!」

「もうジャンケン一生しない」

「うるさい」



ギャーギャー叫ぶ二人。ここ廊下だぞ、クソうるさい。

注意するも聞いてくれなかったため、諦めて耳を塞ぐ。

その時、騒音で目が覚めたのか、釘崎がおんぶしていた女の子が目を覚ました。

うるさかった二人の動きがピタッと止まり、途端に静かになる。

女の子は目をこすりながら釘崎の背中から降りて、釘崎の方を向きこういった。



『……おはよー、お母さん』



寝ぼけているのかへにゃっとした顔で笑う女の子に、どうやら釘崎は心を打たれたようだ。



「お母さんじゃないけど可愛いから許す……!…あぁもう伏黒、お前さえいなければ!」

「はぁ……」



女の子に抱きつき俺を睨みつける釘崎。

知るか、負けたのは事実だろ、そう言ってやるとギリギリと歯ぎしりをし始めた。だからうるせぇっつってんだろ。

ため息をつくと、それと同時に女の子があ、と声を漏らし、野薔薇に抱きしめられたまま急にガタガタと震え始めた。



『お母さんじゃない、呪術師……!こんなに…!』



女の子はすぐに俺たちから距離をとって逃げ始めた。

一瞬同様したが、俺たちもすぐにその女の子を追いかけた。

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作者名:みず | 作者ホームページ:http/  
作成日時:2021年1月11日 1時

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