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77.you ページ28

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JM「撮影が終わっちゃったら
もうこうして会うこともなくなっちゃう、ね」


「…そうだね。」



終わりが近付いているのはわかっていた。
でも面と向かって言われると
……寂しい。それしかなかった。




JM「Aはそれでいい?」

「……え?」

JM「また客席から遠くにいる僕を眺めるAと
広い会場でどこにいるかも探せない僕…
そんな関係に戻っちゃって…」




そんなの最初からわかっていて参加した。
でもこんなの想定外だったの。


ファンの為の企画とはいえ、
こんなに温かく良くしてくれるなんて…
そんな彼に実際に恋してしまうなんて…
あの時の私は知らなかった。




JM「僕は嫌だよ。
Aが好き…なんだ」



その言葉を聞いて時が止まった気がした。



JM「まだ数えられる程しか会ったこともない、
それもこんな企画で…ダメだってわかってる。
でもこの1ヶ月の間惹かれてしょうがなかったんだ」



こんな嘘みたいなことがある?
信じられない驚きと嬉しさと
いろんな感情が一気に湧き上がって
涙が溜まるのがわかる



JM「Aとこのまま離れるなんてやだよ。
だから…僕と付き合ってくれませんか?」



その言葉と共に握る手の力が強くなった。

彼も色々考えた上で伝えてくれたんだろう



このまま彼と居たい。
彼の居る心地の良さを知ってしまったから。



JM「…泣かないで?」



でも流れた涙は嬉し涙なんかじゃない。

悲しさ、痛さからの涙。




「私もね、ジミンが大好きっ。
だけど、っ、その手を取ることはできないっ、」


ごめんなさいっ…、
最後は声にならなかった。




JM「ん…そっか、わかったよ」


そう包んでくれる彼の腕で号泣してしまった。





契約事項のあらゆるものに違反してしまう
それを私には越えることはできなかった。


だってそれは彼らを守るためにあるもので


ただでさえ受け入れられ難いこの企画で
交際にでも発展しようもんなら
全世界のARMYが黙ってない。


個人どころかグループ、会社にまで
影響を及ぼしてしまうだろう


彼らが今までたくさんの汗や涙を流し
努力して築いてきたものを
私なんかが崩せるわけなくて


どれだけ彼に好意を寄せても
彼と付き合うなんて
選べる選択肢はどこにもなかった。




JM「Aが同じ気持ちでいてくれた、
それだけで僕は満足だよ。」


どこまでも優しい彼。
それが本心じゃないことは
あなたのその涙が教えてくれてるよ。

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みー - このお話大好きなので、更新されて嬉しいです(^^)続きも楽しみにしてます!! (2019年12月26日 23時) (レス) id: ddf314a032 (このIDを非表示/違反報告)
seawindyoongi(プロフ) - 続きが気になります。 2人の恋が実って欲しいで。 (2019年10月25日 13時) (レス) id: 036b7a305c (このIDを非表示/違反報告)
az★ - グクペンですがジミンペンになりそうなくらいこのお話のジミンちゃん可愛すぎますーー(^ ^)笑 更新楽しみにしています! (2019年10月21日 16時) (レス) id: 4b0096ca12 (このIDを非表示/違反報告)
カフェ猫 - 続きがめちゃくちゃ気になる…このお話大好きです!!2人の恋が実ってほしな〜更新楽しみにつてます!! (2019年10月21日 13時) (レス) id: baaac411fe (このIDを非表示/違反報告)
じゅり(プロフ) - 初めまして!大好きです!ジミンちゃんと私の恋うまくいけーと思いながら見てます!(笑)また更新楽しみにしてます! (2019年10月21日 13時) (レス) id: 6b5361ae0e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ツバキ | 作成日時:2019年9月4日 7時

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