〜過去 伍(悲しみ)〜 ページ7
隠しは口ごもっていたが開けたり、閉じたりしている。
余程言いたくないのだろう。
ただ、私は師範の状態が気になるだけなんだ。
どんな事があっても泣かないから…
隠しの言う覚悟が着いたのだろう。
意を決した、悲しい、そう言う表情が交わりながら言った
「舞冬様はお亡くなりになられました。」
と
隠しはそれを言った後、
泣いていた。
想像をしていたが、かなり胸が痛くなった。
ジンジン痛む
『そ、そうですかぁ…』
と笑みを浮かべ様とするが、笑みにならずぐちゃぐちゃな顔だ。
何故なのだろうか…何故師範が死ななければいけないのだろうか…鬼が憎い……憎いっ…！
隠しが泣きながら言っていた
「舞冬様がこれをA様に…と……」
それは丁寧に包まれていた封筒だ。
これを見て、
『師範っ…！なんで師範が居なくならなければならないのですか…？！なんで…なんで…！！』
と泣いてしまった。
泣かないと決心したのに。
何故か勝手に口が動き、
涙が溢れ視界がぼやけている。
私が泣いている間、その隠しが私の背を摩ってくれていた。その他の人の優しさに触れ、
さらに、涙が溢れて来た。
泣き収まるのに五時間掛かった。
そして、封筒の中身を開け中身を見た。
内容は
��Aへ��
これを見ているということは、
私はこの世にいないのでしょう。
A、今はすごい落ち込んでいるんじゃないかな。
でも、そんなに落ち込んでいるばかりでは、
幸せが逃げちゃうよ。
私はAが笑顔でいる未来であって欲しい。
だから、私の死はAの人生の一部で、成長に必要な事だったと考えてください。
これからも笑顔でいてね
��舞冬より��
そう書かれていた。
よく見るともう一枚手紙がある。
その紙には
ただ一言
��頑張って��
そう書いてあった。
でも、この頑張ってには血が付着している。雰囲気的に師範のものだ。
あぁ…師範……
と思いながらもう一度泣き喚いた
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作者名：*結梨 26* | 作成日時：2020年10月31日 12時
