罪状不明の仔羊【os】※ ページ6
※ヤンデレです
古びてはいるが神聖な空気が漂う教会で今日も一人静かに神へ祈りを捧げる少女
「A〜、お茶にするめう〜！」
Aの後ろから優しげな声が聞こえる
「オスマンさん」
柔らかい語尾をつけながら、オスマンという神父は手を振った
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「それで、記憶はまだ戻らん？」
紅茶にミルクを入れながらオスマンはAに尋ねる
「はい…全く」
目を伏せる少女、Aは記憶喪失だった。数ヶ月前にこの教会で目が覚め、神父オスマンの計らいで教会の裏に住まわせてもらっていた
「いつまでもここにいるのもご迷惑だろうし、早く思い出さなくちゃいけないのに…」
「そんなことあらへん。ゆっくり思い出したらええんよ」
クルクルと紅茶をスプーンで混ぜる。紅茶がミルクと混ざり、直ぐにカップの底が見えなくなった
「神様が送ってくれた可愛い仔羊なんよきっと」
なーんて、とオスマンは戯けてみせる。何も思い出せないAを優しく宥めるその姿には惹かれるものがあった
毎日代わり映えはしないが、彼のお陰で露頭に迷うこともなく幸せな日々を過ごしていた
「と、思っている哀れな仔羊でした」
祈りを止め目を開ける。ステンドグラスの前には黒髪の悪魔がいた
「…またですか」
Aは悪魔を睨む。悪魔は澄ました顔でAに忠告を始めた
「ええか？死ぬ気で思い出せ。お前自身を、お前の過ちを。お前は思い出さなあかんよ」
煙草を燻らし悪魔は言うが、Aは聞く耳を持たなかった
悪魔はため息を吐く
「俺ら同胞からの忠告やで？」
その言葉にAは激怒する
「誰が貴方のような悪魔と…！」
その時、礼拝堂の外からコツコツと足音が聞こえてくる
悪魔は舌打ちし、その場から消え去った
「A？誰かと話ししてたん？」
ドアからヒョコッとオスマンが顔を出す
「い、いえ！」
悪魔と話をしていたと知られてしまえば、軽蔑されるかも知れない
神の前で罪悪感を覚えるが、Aは悪魔との出来事を隠した
オスマンはオルガンの前に座り、聖歌を奏で始める。その間、Aは悪魔の言っていたことを思い出していた
同胞、確かに彼はそう言った。悪魔と同胞なんてとんでもないとAは顔を顰める
…私は何か罪を犯したのだろうか？
悪魔が言った言葉が気にかかる。A自身も自分のことを思い出せないことに焦りを感じていた
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逆転の人(プロフ) - ここのつちゃんさん» すみません1番初めの話から見落としていました。本当にすみません。長々とレスもしてしまって本当に申し訳ありません。死ぬ気で直します。もう本当にすみません。 (2022年8月19日 5時) (
レス) id: 97fd8434b7 (このIDを非表示/違反報告)
逆転の人(プロフ) - ここのつちゃんさん» 最近は書かないようにしていましたが、どうしても無意識のうちに書いてしまうことも多く、見直してもよく見落としてしまっています。お恥ずかしい部分をお見せしてごめんなさい…直ぐに訂正します。ご報告ありがとうございました。非常に助かりました。 (2022年8月19日 4時) (レス) id: 97fd8434b7 (このIDを非表示/違反報告)
逆転の人(プロフ) - ここのつちゃんさん» いつもありがとうございます。その名前は私がよく小説に使っている自分の中の夢主像の名前で、小説を書くときも下書きの段階からその名前で仮で書いています。そのままここに載せてしまってそのままになっていたんだと思います。申し訳ありません… (2022年8月19日 4時) (レス) id: 97fd8434b7 (このIDを非表示/違反報告)
ここのつちゃん(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいております。ところでいくつかの物語に出てくる「こるて」という名前は何でしょうか。 (2022年8月19日 4時) (レス) id: c790a783a7 (このIDを非表示/違反報告)
774号（現在稼働中）(プロフ) - 逆転の人さん» マジで私達読者にとって最高のサプライズですよ……何回私の涙腺を崩壊させるおつもりですか!?本当に本当にありがとうございますぅうう (2022年6月19日 19時) (レス) id: e50bf9dc91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：逆転の人 | 作成日時：2021年6月1日 0時
