第三十三夜 ページ36
目的地前、ザサッとインカムに通信が入る
『只今より、攻撃を開始する。合図で各自任務を全うするように』
ガスマスクを装着しゾムたちは態勢を整える
『3
2
1
かかれ！』
合図と同時に発煙弾が投げ込まれる
一階はすぐに煙が充満し、建物の中では混乱の声と咳が聞こえる
チームγに続きβ、αと館の中に侵入していく
ゾムもまた、Aを必死に探し始める
探しても探しても彼女の影は見つからない
そんなこともお構いなしに敵も半ば狂乱気味に襲ってくる
館の至る所で銃声と共に混乱の声が聞こえる
攻撃を繰り返しても敵は痛みに顔を歪めることなく立ち上がり、こちらに反撃しようとしてくるのだ
「なんやねんこいつら…！」
急所にあたってもなお生きている化け物紛いの敵にゾムは恐怖を覚える
一体こいつらは何者なのか、Aはどこにいるのか
目の前の敵と戦っていたゾムだったが、背後を取られてしまう
敵は近くにあった椅子をゾムめがけて振り下ろした
咄嗟に守りの姿勢に入ったものの、ゾムの頭部に椅子の足が当たる
ばちばちと目の前に火花が散り、体勢を整えようとしたが足がふらつき、そのまま床に倒れ込んだ
フードが生暖かく濡れている
火花はまだ収まらない
身体が言うことを聞いてくれない
敵はゾムが死んだと思い、その場から離れ次のターゲットへと向かっていった
視界の端がどんどんと暗くなっていく
Aをまだ見つけていないのに
まだAに言いたいことがあるのに
ゾムは己の無力さを嘆いた
【寂しかった】
いつか窓辺で涙を流しながら呟いた彼女を思い出す
今もどこかで泣いているのではないだろうか
嫌だ
「A…！」
絶対に独りにさせてやるか
ゾムはギュッと目を瞑り他に探していない所がないか思考を巡らし始めた
床に倒れたまま考える
……ン
…ーン
…カーン
部屋の外の喧騒に紛れて何か金属を叩く音がするのが聞こえた
じっと耳を澄ますとその音は床の下からであった
「地下…！？」
地下室があるのだとしたら、そこにAがいるかもしれない
「急がな…！」
ゾムはゆっくりと起き上がり、血で濡れたフードを脱いで地下室への入り口を探しはじめた
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葵斗(別アカ) - 親の敵みたいに塗りたくる…w (3月25日 8時) (
レス) @page34 id: 8875507bce (このIDを非表示/違反報告)
作者 - いちごミルクさん» 最後まで読んでくださりありがとうございました！面白いと思ってもらえて良かったです！！ (2020年7月5日 16時) (レス) id: 69ae9c9327 (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク(プロフ) - 完結お疲れ様です。面白かったです！！ (2020年7月5日 0時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - VOCALOID好きの一般人。さん» クラッカーも作ってくださったんですか！！ああ、理解者いてくださるなんて感激です…！ご家庭に特製のシロップがあるなんて羨ましい(*ﾟ▽ﾟ*)是非これからも色々アレンジして新しい味を見つけていって下さいね！ありがとうございます！！ (2020年7月1日 16時) (レス) id: 69ae9c9327 (このIDを非表示/違反報告)
VOCALOID好きの一般人。(プロフ) - 度々失礼します。クラッカーも作ってみました。私の家に蜂蜜は無いので、メープルシロップみたいな我が家特製シロップなんですけど。あと生ハムにかけるの、胡麻じゃ無くてブラックペッパーでも美味しかったですよ！失礼しました。 (2020年7月1日 1時) (レス) id: 02313a92b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：逆転の人 | 作成日時：2020年6月1日 2時
