王子さまからのご指名は ページ42
「先輩、これおすすめです」
「先輩わたしはこれが！」
「先輩あたしのこと覚えてますかー？？」
うん。１２時直前。
うちって、メイドカフェなんだぁ。
いらしたお客さんにメイドが接客するんだけど。
「結衣ちゃん、あれ・・・なに？」
「すっごい人気だねぇっ」
結衣ちゃんってのは、舞子の次によくしゃべる子。
フロアの他のお客さんを相手しながら、
教室のど真ん中の席に座った男と、
それを取り巻くわがクラスのメイドたちを見つめる。
メイドに囲まれながら、
脚を組んでえらそーに座ってるヤツ。
「あれ誰？」
「え！？ Aちゃん知らないの！？」
「・・・うん」
控えめに答えたら、
結衣ちゃんがすっごい目を大きく開いた。
「Aちゃん、ホントに知らないの！？」
「知らない・・・」
「生徒会長の二宮先輩だよ！！！」
「・・・ほぉ」
生徒会長のニノミヤカズナリ先輩だそう。
うん。知らないな。
「なんかね。誰か一人指名するみたいだよ」
「指名？ そんな制度あったっけ？」
「うーん・・・生徒会長サマだからっ」
結衣ちゃんは結構楽天的な子だ。
あたしも行ってこよ―って笑って、
たくさんのメイドさんたちに紛れてった。
指名って・・・。それじゃホントにメイドカフェだ。
はぁと溜息をついて、
みんな楽しそうでいいなぁーって思った。
メイドが足りなくて、あたしはくるくる働く。
オムライスとかオムライスとか、パフェとか運ぶ。
「決めたっ」
六つ目のオムライスを運び終えた時、
生徒会長サマがガタンッと立ち上がった。
「どきどきストロベリーパフェでございます」
翔がいない寂しさを埋めるように。
美玲ちゃんへの嫉妬をかき消すように。
あたしの笑顔は、どんどん綺麗に咲く。
来週美玲ちゃんが帰ったら、
平穏な時間が戻ってくるから。
ガマンだ。ガマンだ。ガマンだ。
―――パシッ
―――カランカランッ
手に持ってた金属のお盆が床に落ちる。
みんなの視線があたしへ集まる。
あたしの右手首はその人に掴まれて、
あたしより背の高いその人を見上げた。
「あの・・・」
「あんたを指名する」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 537人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
椿綾音(プロフ) - 翔まやたん♪さん» なりましょう！笑 下のID でよろしくお願いしますっ。使い回してごめん(｡-人-｡) (2013年11月3日 17時) (
レス) id: c7730cc97c (このIDを非表示/違反報告)
椿綾音(プロフ) - 玲奈さん» 実はやってたんです！笑 櫻井くん。の話とかもよくするので、よければフォローしてください(*^^*) IDはnoisydoll1015です(>∀<)b (2013年11月3日 17時) (レス) id: c7730cc97c (このIDを非表示/違反報告)
suzu(プロフ) - わぁ〜続きが楽しみです！ニノとどうなっちゃうの？？ (2013年11月3日 12時) (レス) id: 0154f08bfe (このIDを非表示/違反報告)
翔まやたん♪(プロフ) - 私もTwitterしていますっ ♪ よかったらお友だちになりたいです ！ (2013年11月3日 8時) (レス) id: 3edb1ac8fb (このIDを非表示/違反報告)
玲奈(プロフ) - 綾音さんTwitterやってたんですか？私も始めましたので、よかったら仲良くしてください！！ (2013年11月3日 0時) (レス) id: 7e4c7bb8ed (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：綾音
| 作者ホームページ：http://s.ameblo.jp/midnight-taboo/
作成日時：2013年9月19日 19時
