殺戮の天使『至上主義』【キャシー】 男主 ページ10
「キャシー様！」
監視室で画面を睨む愛しのキャシー様。
その鋭い瞳のまま、此方を一瞥。
「あら？何故貴方が」
目をパチリと瞬かせた彼女は軽い足取りで此方に向かってくる。
俺の名前はA。
B5の人間だった。
いろいろあって、今はB3、キャシー様の元に居る。
「そんなに画面を見つめていたらキャシー様の素敵な瞳が疲れてしまわれます！一度休憩してはいかがでしょうか！」
紅茶もあります、と機材がのっていない机にソーサーと紅茶のはいったティーカップ、それに角砂糖とミルクを置く。
そっとブルーベリークッキーを添えて、キャシー様が座れるように椅子を引く。
ブルーベリーは目に良いと、あの医者から聞いた。
キャシー様は優雅に椅子に座り、ソーサーを左手に持ち、カップの紅茶を啜った。
「味はまあまあね……67点」
紅茶を置くと、キャシー様はブルーベリークッキーを頬張った。
ああ、やはりいつみてもキャシー様は麗しい……。
「ブルーベリークッキーかしら？美味しいわよ、85点」
初めて俺に向けられた笑顔に、心臓が一気に跳ねあがる。
ああ、なんて素敵なんだ。
俺の貧相な言葉では表せないくらいに、彼女は素晴らしい。
麗しく、気高く、美しい。
彼女のためならば、この命すら代えられる。
「ありがたきお言葉でございます！」
その場に膝をつき、頭(ｺｳﾍﾞ)を垂れる。
「ふふ……それじゃあ、この紅茶を片付けなさい
わたしは監視に戻るわ」
踵を返し歩いていくキャシー様。
カツリ、カツリとヒールの音が響く。
キャシー様が椅子にお座りになられたのを確認してから頭を上げる。
キャシー様はもうこちらを見てはいなかった。
俺はゆっくりと紅茶を片付け、キャシー様の声、目線、顔を思いだしまた悦に浸った。
end
終わり
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光影(プロフ) - りるれふで狩人さんで書けますか？ (2017年4月7日 16時) (
レス) id: 3953030d76 (このIDを非表示/違反報告)
はるはる - 「りるれふ」女主できますか？できたらお願いします！ (2016年4月30日 23時) (レス) id: 8578e941c1 (このIDを非表示/違反報告)
陰兎(プロフ) - ナイさん» 了解です。コメントありがとうございます。 (2015年11月19日 23時) (携帯から) (レス) id: 524d48607b (このIDを非表示/違反報告)
ナイ - 「僕の病室」のキープで恋愛ものをお願いします。女主 (2015年11月19日 21時) (レス) id: 919c2dae42 (このIDを非表示/違反報告)
スリンキー - 青鬼の小説買いました！やっぱ、たけしぎゃんカワ(´∀`＊) (2015年11月14日 7時) (レス) id: 2fb836ddef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陰兎 | 作成日時：2015年10月17日 2時
