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獄都事変『三つの嘘』【肋角】  女主  (短い) ページ8

「やあ、肋角、暇かい?」
上司のAさんが話しかけてくる。
黒に少し混じった赤い瞳が、私を見てくる。
幸いまだ時間はある、何か話はできるだろう。

「はい時間はあります」

「……ああ、良かった。時間はあるんだな。
おもしろい話をしてあげよう。
私は三つの嘘をつく、いいな?」
薄く微笑んだAさんは話し出した。

『これは私の知人から聞いた話だ
なんでも、通り魔にあったらしい。
後ろからいきなり蹴り飛ばされ、確認する間もなく俯せに押さえつけられたそうだ。
自慢の髪の毛がぐちゃぐちゃになってしまっていた。
それで、抵抗しようと彼女は足でふくらはぎを思い切り蹴ったのだそう。
犯人はとても痛かったらしく、彼女の肩から腕にかけてに包丁をズブリさ。
酷い話だろう?
その後、通り魔は包丁を持ち去り、いまだに捕まっていないそうだ。
どうやら、救急車が来たのはそれから三時間程度後だったらしい。
知人も出欠多量で昏睡状態、この前漸く目を醒ましたのさ。
……それでも、ショックで脳と耳がやられてしまっていたようだがね。
さて、私は知人の見舞いに行かなければならない。
つもる話もあるし、私の特性ごはんを食べさせなる約束だからな。』

言い終わった彼女は、少し疲れた顔をしていた。
しかし、私には嘘がどれなのかさっぱりわからない。
Aさんも行ってしまわれた。
字に書いて、もう一度よく見てみよう。
私はペンと紙をとりに、執務室へと歩き出した。

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光影(プロフ) - りるれふで狩人さんで書けますか? (2017年4月7日 16時) (レス) id: 3953030d76 (このIDを非表示/違反報告)
はるはる - 「りるれふ」女主できますか?できたらお願いします! (2016年4月30日 23時) (レス) id: 8578e941c1 (このIDを非表示/違反報告)
陰兎(プロフ) - ナイさん» 了解です。コメントありがとうございます。 (2015年11月19日 23時) (携帯から) (レス) id: 524d48607b (このIDを非表示/違反報告)
ナイ - 「僕の病室」のキープで恋愛ものをお願いします。女主 (2015年11月19日 21時) (レス) id: 919c2dae42 (このIDを非表示/違反報告)
スリンキー - 青鬼の小説買いました!やっぱ、たけしぎゃんカワ(´∀`*) (2015年11月14日 7時) (レス) id: 2fb836ddef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:陰兎 | 作成日時:2015年10月17日 2時

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